2014年3月21日金曜日

「投資で一番大切な20の教え」で再確認した3つの教訓




「投資で一番大切な20の教え」の後半部分です。

個人的には特に後半部分に今後覚えておきたい言葉が多かったです。下に気になった部分を引用させていただいていますが、要点としては以下の三点ではないかと思います。定期的に読み直したい内容が満載でした。


・本質的価値に基づいて売買をおこなう
・未来は分からないことを前提に潜在的な危険の存在を認識し、適切な程度の対応する
・大きな間違いを犯さない


バットを振らなくても良い投資は、世界で最も偉大なビジネスだ。打席に立つと、ゼネラル・モーターズ株が47ドルのゾーンに、USスチール株が39ドルのゾーンに、といった具合に球が投げ込まれる。「ストライク」とコールする審判はいない。そして、機会を逃すこと以外に不利益は生じない。日がな一日、絶好球が来るのを待つことだってできる。そして野手が眠りについたころ、一歩踏み込んで、やってきた絶好球を打てばよいのだ。P192

「知ってる派」の投資家は、未来は知りえると考え、未来の状況を断定し、あるシナリオのもとでリターンが極大化できるように設計したポートフォリオを組む。そして、他の可能性についてはおおむね無視する。一方、次善の策も考慮する「知らない派」の投資家は、実現しそうだと思われる複数のシナリオにおいて好リターンがあげられ、その他の場合でも悲惨な結果にはつながらないポートフォリオを組むことを重視する。P240

投資パフォーマンスとは、物事が動いたときにポートフォリオがどうなるか、である。人々は結果の数字にこだわるが、問いただすべきは「起きた出来事(そして、実現しなかったものの、起きる可能性があった出来事)をポートフォリオ・マネジャーは本当に認識していたのか」、「ほかの出来事が実現していたら、パフォーマンスはどうなっていたのか」である。この「ほかの出来事」こそタレブが言うところの「違った歴史」である。P241

未来がどうなるのか正確に知ることができない点を考慮すると、資産の本質的価値を拠り所にする必要がある。そのためには、本質的価値について分析に基づいて確固たる見識を持ち、本質的価値よりも安く買える機会が生じたら動くことだ。P242

投資における守りには、二つの大原則がある。一つ目は、損失を出す資産をポートフォリオに入れないことだ。これは、幅広く綿密な調査を行うこと、厳格な投資基準を採用すること、低価格と十分な「誤りの許容範囲」を求めること、持続的な繁栄やバラ色の予測や不透明感のある出来事をあまり積極的に投資の材料としないこと、によって実現できる。
二つ目の原則は、相場が悪い時期、とりわけ暴落による市場崩壊が起きるリスクがある時期を避けることだ。そのためには、損失を出す資産を個別の対応に加えて、慎重にポートフォリオを分散化させること、ポートフォリオ全体でリスクを抑えること、そして全般的に安定性に対する選好を強めることが必要となる。P252

「大きな過ちを犯さないかぎり、投資家が正しく行わなければならないことはほとんどない。」 ウォーレン・バフェット P264

ここで、投資家が直面するジレンマへと話は戻る。「ありえなそうな厄災」に備えるために、投資家はどれだけの時間と資本を費やすべきなのか。デフレやハイパーインフレなどの極端な結果すべてについて保険をかけることは可能だか、それにはコストがかかる。そして、あとから見て保険をかける必要がなかった場合(大半はそうなのだが)、そのコストのせいで投資リターンは目減りするのだ。2008年の再現に備えて、安全性重視のポートフォリオを組むことはできるが、保有資産が米国債とキャッシュと金でけになるとしたら、それは実利的に戦略と言えるだろうか。おそらく違うだろう。したがって、落とし穴を避けることは重要だか限度がある、というのが基本原則になるだろう。P268

;レバレッジは結果の度合いを増幅させるが、価値の増大にはつながらない
高リターンが見込まれる(十分なリスク・プレミアムがついた)お買い得価格の資産への投資を拡大するため、レバレッジを利かせることには大きな意味がある。しかし、低いリターンしか見込めない(リスク・プレミアムが小さい)資産、別の言い方をすれば適正あるいは割高な資産への投資を増やすためにレバレッジを利かせることは危険と言える。不適切なリターンに変えようとするためにレバレッジを用いることは、ほとんど無意味である。P278

相対的にアウトパフォームしたところで懐具合がよくなるわけではないが、ディフェンシブな投資家と、精神的なダメージをあまり受けずに済んだその顧客は、下げ相場で周りより損失が少なかったことに心地よさを覚える。それが人間の性というものだ。このことは、二つの点で非常に重要な効果をもたらす。第一に、この経験によって、ディフェンシブな投資家は冷静さを保ち、底値での売却を迫る心理的な圧力に耐えることが可能になる。第二に、ほかの者よりも精神的にも財務的にも良好な状態にあるため、底値で買って暴落から利益をあげられる可能性がより高い。だから、ディフェンシブな投資家は回復期に概してアウトパフォームするのだ。P282

良い成果をあげるためにのコツの一つは、景気の変動、企業の不振、相場の乱高下、他の投資家のだまされやすさなどによって頻繁に生じる落とし穴を避けることだ。絶対に確実な方法などないが、こうした潜在的な危険について意識しておくことが、落とし穴の犠牲にならないために努力の第一歩としてふさわしい。P310



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