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2017年10月29日日曜日

「完全なる投資家の頭の中」 トレン・グリフィン



世界で最も聡明な投資家の一人であるチャーリー・マンガーの金言がちりばめられたすばらしい本です。この本を読んで思うことは、腰のすわったバリュー投資を行うには広範な知識、広い視野、多面的な分析が必要だということです。

日常で投資情報を拾っているとどうしても四季報がどうだとか、どこのお店が繁盛しているとかそういう話になりがちです。しかし、そのような近視眼的な視野ではほとんどの場合すでにある程度買われている銘柄しか拾うことができません。

しかし、歴史に学び、世の中の大きな流れを俯瞰的に捉え、株式市場の喧騒から少し離れて思考すれば、本物のバリューを見つけることができます。しかし、このようなバリュー投資は報われるのに最低でも2、3年はかかるため、本物の忍耐力が試されます。

また、バークシャー(マンガー)は可能な限り永遠に保有したいと考えています。これは節税の問題もありますし、多額のフロートが年々積みあがっている影響もあるのだと思います。普通の投資家ならば(私もそうなのですが)欲しい銘柄がいくつもあって資金が足りないのが常です。とはいえ、その言葉とは裏腹に、意外に(通常の投資家よりはよっぽど少ないですが)バークシャーはそれなりに売買を行っています。意外とあっさり売却することもあります。それだけ永続的に保有に足る条件を満たすことは難しいのでしょう。

以下は、本書の中で心に響いた部分です。マンガーではない人の金言も含まれていますが。

p53
公開市場でトレードする投資家にとって、安全域は高速道路の車間距離に似ている。どちらも目的は予想を不要にすることにある。前の車と適切な車間距離を空けておけば、今見えることには反応する必要があるが、前の車の運転手の行動を予想する必要はない。 
これはとても分かりやすい表現です。

p96
お金の問題については、何千ページにもわたる規則よりも、基本原則である「自分の資産をつぎ込んでいる」かどうかを注視すればよい。
最近この点はあまりチェックしていませんでした(汗)。確かにその通り。だから一般的にオーナー企業の成長性の方が優れているのですね。

p120
プロスペクト理論が金融界にもたらした最も重要な貢献は損失回避、つまりほとんどの人は損失のほうが同じ金額の利益よりも大きく感じるという発見です。経験的証拠から、私たちが損失によって受ける喪失感は、利益による喜びの2~2.5倍大きいことが分かっています。
これは何度言っても言いすぎることがないほど重要です。私も若い頃、有望な銘柄を利確して、見込みのない銘柄の損失を先送りして、目も当てられないポートフォリオだったことがありました。このことを10年早く気づいていたら今頃は・・・。

p166
アインシュタインですら、ひとりで研究していたわけではありません。大きな学会に出席しなかっただけです。人はだれでも話し相手が必要なのです。
今私に足りない部分かもしれません。投資に関してはすべて一人で決めていますし、ネット上の人の意見を参考にすることはよくありますが、相談したことはありません。

p189
ソロスは、自分以外の人たちがハイテク株で大儲けしていることに耐えられず、結局、巨額の損失を被りました。
マンガーは自分のコアコンピタンスにとどまることを特に強調しています。このこととコアコンピタンスを広げることとのバランスとその理解が難しいですね。折しも最近バークシャーはアップルへの巨額の投資を行っています。

p190
ウォーレンと私が持っているスキルは、簡単に教えることができます。ひとつは自分の能力の優位性を知っていることです。もしその優位性が分からなければ、それは能力とは言えません。また、ウォーレンも私もよくある愚行を退けるのが得意です。私たちは、標準的な間違いを懸命に排除してきただけで、たくさんの有能な人たちや勤勉な人たちの先を行くことができています。
簡単な間違いを退け続けることが何よりも重要です。今の状況ですとやはり相場の過熱感には注意を払いたいです。個別に見て買われすぎているものがあれば適度に売って、下落に備えてそれなりの資金量は確保しておきたいところです。ただ必要以上に売る局面でもないかなと思っています。

p241
堀について
1.供給側の規模の経済性と範囲の経済性
2.需要側の規模の経済性(ネットワーク効果)
3.ブランド
4.規制
5.特許と知的財産
供給側と需要側で規模の経済性を分けて考えるとわかりやすいんですね。この両方を備えているのがアマゾンだとのこと。
 


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2017年4月9日日曜日

緊迫する北朝鮮情勢


現在の株価が直近の高値からどの程度調整しているのかをまとめてみました。

日経平均(-5.8%)

TOPIX(-6.4%)

ジャスダック(-6.1%)

マザーズ(-9.6%)

マザーズは10%程度下落していますので、個人投資家は結構ダメージを受けていると思います。これまでが好調過ぎた反動とも言えますが。これと比較すると他の指数はまだそれほど下落していないことがわかります。つまり通常よくある10%程度の調整であってもまだ下げるということです。

そして、今回は北朝鮮情勢が緊迫化していることが特異な点です。現時点で最も楽観的なシナリオはアメリカがシリアを攻撃したことにより北朝鮮の挑発的な行動がなくなり、中国の仲裁で外交的に解決だと思います。最も悲観的なシナリオは、何百か所もの軍事施設が同時に射程に入れられているという現実を前に、冷静な判断ができなくなった北朝鮮がソウル、東京に先制攻撃するというゾッとするものです。こうなった場合、株式市場がどのように反応するのかは全く予測ができません。

ちなみに東日本大震災の時は半年ほどかけてじりじりと、震災発生前の高値から3割程度下落しました。阪神大震災についても意外に時間をかけて下落していっています。どうやら人々は大きすぎる事件の影響度合いをすぐには認識できないようです。参考までにいくつかリンクを張らせていただきます。

東北関東大震災における個人的投資判断: バフェット流バリュー株投資で資産形成
 
豊健活人生:春山昇華 : 東北関東大震災の後 : 教訓、影響、原子力銘柄、為替、東京電力
 
その時、株価はどう動いたか?

ですので、過去の事例にならうのなら、最悪のシナリオになった場合、その場で投げるのもひとつの手かもしれません。しかし、実は東日本の際地震発生後、私は全部投げを実施したのですが、半年後高値で買い戻すことになってしまいました。

結局のところ企業というのは我々が思っている以上にたくましく、時代時代の様様な社会情勢の中、何十年と営業を続けていくのです。その会社そのものあるいは会社の上げる利益に対して投資していると考えた場合、日本の局所的な部分に対する震災(攻撃)というのは意外と影響が少ないのかもしれません(東京だとちょっと話は違うかもですが)。特に小売りなどのディフェンシブな銘柄はなおさらで、思ったほど値を下げない可能性も考えられます。

ハワード・マークスも以下のように言っています。
「実現しそうだと思われる複数のシナリオにおいて好リターンがあげられ、その他の場合でも悲惨な結果にはつながらないポートフォリオを組むことを重視する。」

「投資で一番大切な20の教え」で再確認した3つの教訓 - バフェット流バリュー株投資で資産形成+

今後どうなるかは分からないし、株価がどうなるのかもよく分かりません。ただ過去の上のような動きを考えると、ある程度ディフェンシブな銘柄で成り立っているポートフォリオであれば、多少ガードを高くする程度でどっしりと構え、万一事が起こればその後起こり得る本格的な下落に対する最良の手を打ち、じりじりと下落すればキャッシュまたはディフェンシブな銘柄を売って下げがきついシクリカルな銘柄を拾うというのが、幅広いシナリオをカバーできる戦略ではないかと今のところは考えています。今後急に考えが変わるかもしれませんが。

ですので、今のところ安くなった銘柄を多少買っていますが、ほとんど動いていません。

春山さんは現金100%にしたそうです。。。。米国株オンリーだったと思うんですが。それでも現金化したということですね。。。。春山さんのサイトをご紹介します。参考にしてください。

豊健活人生のために大切なこと : 春山昇華

 
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2015年11月26日木曜日

株式市場で生き抜くにはやはりベイズ統計~「シグナル&ノイズ」



良い本でした。どうすればより良い予測ができるようになるかという内容なのですが、その考え方はそのまま株式投資にも応用できます。本書によれば特にポーカーと投資がよく似ているそうです。

なので、ちょっと本書の趣旨からずれてしまいますが、特にポーカーと株式市場において気になったところを抜粋してみます。

P260
成功するギャンブラーというのは、絶対勝てる賭け、疑う余地のない理論、寸分の狂いのない測定といった観点から将来を考えない。これは愚か者の幻想であり、自信過剰警報となる。成功する人が将来を見つめるとき、そこには点在する確率分布が広がっている。確率は新たな情報が入ってくるたびに、株価の電光掲示板のように目まぐるしく変化する。ターゲットを十分な余裕をもってカバーしていると考えるなら、賭けてもいいだろう。

ベイズではまず事前確率はできるだけ客観的に、しかし若干の主観が残りバイアスがあることを承知で見積もります。そして自分の認知に限界があることをしっかりと認めるわけです。そして、その後得られた新たな情報により事前確率を修正します。そうすれば真実に近づけるというものです。つまりトライアル・アンド・エラーなのです。

P361
いいプレーをして勝つ。いいプレーをして負ける。まずいプレーをして負ける。まずいプレーをして勝つ。ポーカーのプレイヤーなら誰でも、これらの状況を何度も体験するので、プロセスと結果は違うものだらけだということが分かっている。

P260と同じことを言っていますが、将来には点在する確率分布が広がっているわけです。ですので、必ず成功するとか、絶対失敗するということはありえません。しかし、長い目でみれば確率分布通りになります。

P362
ポーカーをプレーするとき、判断を下すプロセスはコントロールできるが、どのカードが来るかはコントロールできない。たとえ相手のブラフを見抜いたとしても、相手に都合のよいカードが開いて負けるかもしれない。そんなときには怒るのではなく、喜ぶべきだ。最良の戦い方をしたのだから。皮肉なことだが、結果へのこだわりがなくなるにつれて、良い結果がでるようになるだろう。

確率分布通りの結果を得るには、多くの反復が必要です。したがって、数回失敗したからといって自分が間違っているとは限らないし、逆に数回成功したからといって自分が正しいと決まったわけでもありません。

P406
私自身は、多数が一致した意見には注意している。それに執着することはないが、コンセンサスから離れれば離れるほど、「みんなが間違っていて自分は正しい」と思うにいたった根拠が強固なものでなくてはいけない。たいていの場合は、こうした姿勢がよい結果をもたらす。ときには自分だけが市場に勝つこともあるが、いつも期待してはいけない。それは自信過剰のサインである。

もし、根拠が強固でコンセンサスと離れていれば、それは大いなるチャンスとなるでしょう。めったにあることではありません。大きく賭けるべきでしょう。

勉強になりました。ベイズを知りたいかたは別ブログになりますが、こちらもどうぞ。

現代の最先端の技術を支える理論「異端の統計学ベイズ」: 子供二人と猫一匹



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2015年2月21日土曜日

チャートで分かるファンダメンタルズの重要性~「チャートで見る株式市場200年の歴史」



市場全体PERだけでは相場全体の動向は見通せないという結構ショッキングな内容から始まります。その他大昔からの金利やインフレ率のグラフなど将来きっと何度か参照したくなるような貴重なデータが豊富で、手元に置いておくと非常に重宝しそうな書籍です。

この本は現在図書館から借りており、安ければ買ってしまおうかと思ったのですが、中古でも3600円程度・・・。結構高いです。kindle版なら約1800円。うーん。そのうちkindle購入も含めて検討したいと思います。


以下は個人的に印象に残った内容のメモです。

・私は最近ではマーケット全体の予測をするときに、要素としてPERやそれ以外の比率をフィルターとして使うのをやめてしまった。PERや株式益回りは、特定の銘柄を同業他社と比較するときだけに使えば良い。(P39)

長期金利との比較と、マーケットの価値に対する全体的なセンチメントを考慮しなければ、PERを正しく判断することはできない。(P45)

・ 収益は短期で見た場合、誤解を招くことが多い。しかし、長期的に見れば、このチャートが示すとおり収益ばマーケットの方向性を支配している。(P51)(これはピーター・リンチも言っていますね)

・実は過去の株価の変化から景気を予想するとかなり当たる。ただ、景気予想から株価を予想するのはほぼ無理だろう。理由は、株式市場がまるで魔法のように経済をいつも先導しているからだ。(P142)

・ PERや将来の収益に基づいて株価が上昇すると予想する専門家がいたら注意してほしい。彼らの理論には無理がある。私が長年フォーブス誌のコラムや著書などで主張しているように、いろんな評価基準を使ってほしい。PERだけで株価を予想することはできないのだ。(P155)

・大きな下落のほとんどは一か月に約2%前後の割合で下げ、それを大きく上回ることも下回ることもあまりない。(中略)大きな弱気相場は規模と期間の駆け引きだ。弱気相場はみんなを悲観的にし、楽観的な人がほとんどいなくなると終わるのだが、このとき規模よりも期間の方が重要になる。短期の急落では、少し前の上昇相場を覚えている人がまだたくさん残っている。みんなが崩壊は止まらないと感じるようになるためには、投資家が疲れ果てるまで十分な時間が必要なのだ。
 そこで、1907年と2%ルールを覚えておいてほしい。もし一部の人たちが言うように1987年のダウ平均の高値である2200ドルが主要な景気循環の高値で、マーケットは次の下落で最低でも25%は下げるのであれば、すぐに底を下がるべきではない。2%ルールに従えば、底を形成するための十分な悲観論が広がるためには8~16カ月かかり、もっとも可能性が高いのは12カ月くらいだろう。ここは忍耐が必要だ。(P169)

・彼ら(マーケットを打ち負かした人)の共通点は、だれもタイミングで勝負しようとはしていないことで、みんなそれ以外のことに着目している。彼らは「今日は天井だから全部売ろう」と言ったりはしないし、「底」で特別な動きをするわけでもない。
 その代わりに、彼らは何らかのファンダメンタルズ的価値を重視した仕組みをもっている。このなかには私がスーパー銘柄と呼ぶ株もあれば、フォーブス誌でいつも紹介しているように質や価格が自分の基準に合う銘柄が見つかった時だけ買う方法もある。株価が高すぎて自分の基準に見合う銘柄が見つからなければ、彼らは買わない。強気相場がさらに進めば、以前に買った株は高くなりすぎたということで、抜け目のないプロは売却する。しかし、そのとき買いの基準を満たす銘柄が見つからなければ、彼らの現金の割合は増えることになる。(P421)

・これらのチャートは、いわば人の心を落ち着いた気分にしてくれる最高の決定機関のようなもので、伝説の投資家たちが頭のなかのデータを助けとしているように、これらのチャートが読者の助けになってくれるだろう。
 マーケットが25%下げて怖くなったときに、注目している銘柄が価値に対して割安だから買っても大丈夫だという安心感が欲しければ、これらのチャートを使って欲しい。(P422)

・(各国の財政赤字を指して)そもそも正しい会計処理を行えば、この大々的に報道されている赤字が本当に存在するのかどうかさえ私にはよく分からない。例えば、もしデュポンがアメリカと同じように帳簿をつけていれば、この巨大な化学企業でさえ何十年もノンストップで赤字に転落するだろう。デュポンが健全性を維持しているのは、企業が工場を建設したり自動車やコンピューターを購入したりするときにそれを貸借対照表の資本勘定に計上し、資産ごとの推定寿命に基づいて少しずつ費用として計上しているからだ。しかし、アメリカには貸借対照表がなく、同じものを買っても即座に計上される。フォーブス社が発表している上位500企業も、政府と同様に超保守的な現金ベースの会計処理を行っていれば、みんな赤字に陥ることになるだろう。



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2014年11月29日土曜日

大きな期待を抱くのがなぜいけないか


ピーター・リンチの「株で勝つ」16章ポートフォリオをつくるの冒頭に次のような記述があります。

大きな期待を抱くのがなぜいけないか。もし毎年30%の利益を得ようとすると期待すると、おそらく、あなたを裏切る株に対して欲求不満に陥るだろうし、その挙句、短気を起こして、一番悪いときに、投げてしまうことになるかもしれないし、もっと悪いことには、不必要なリスクさえ冒しかねない。良い時も悪い時も、長期に利益を最大限にするような、一貫した戦略のみをとるべきである。

今年に入りあまりに調子が良いので、危うく短気を起こしそうになっていました。

最近になって、テンポスバスターズが上昇しはじめました。内心やっと動き出したかと思いました。そして今週の終値で今年2月の買値から+30%増となりました。


これを見て一瞬、まだこの程度の上昇・・・と思いましたが、よく考えると実は一年間のパフォーマンスとしては満点です。なにせ私の年間目標年利は+15%。その2倍の成績なのですから。

なぜ私が年利+15%という一見低い目標を掲げているのかというと、もうほとんど上のリンチの言葉通りです。


・自分を裏切る株に対して欲求不満に陥らないように
・不必要なリスクを冒さないように
・安定成長でROE15%の銘柄を悪くないタイミングで買えれば、十分達成可能であると考えられるから

そして年利+15%は30年で資産を66倍にします。30歳で200万円あれば60歳で1億3200万円です。私にとってはこれで十分です。余剰のパフォーマンスがあれば臨時収入として途中でちょっと贅沢をしてもいいと思います。

アインシュタインが「人類史上最大の発見」と認めた「複利」の効果 - バフェット流バリュー株投資で資産形成+

気持ちや目標は初心を忘れずに、スキルは上達を心がけていきたいと思います。

それにしてもやはりこの本はすばらしいです。何度も読み返す価値があります。そして著者のユーモアに思わずクスッとさせられます。



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2014年7月16日水曜日

十分分散された10の推奨銘柄~「ジム・クレイマーの株式投資大作戦」

ジム・クレイマーの株式投資大作戦より前回(ボトムが近いかどうかを見分けるために~「ジム・クレイマーの株式投資大作戦」 - バフェット流バリュー株投資で資産形成+)の続きです。

最後は「十分分散された10の推奨銘柄」です。著者は分散投資をこの10の分類の企業に行うことを進めています。

1.身の周りにある企業
2.石油株
3.名の通った優良大企業
4.金融関連銘柄
5.「投機」銘柄
6.「お勝手」銘柄
7.大型優良循環銘柄
8.ハイテク銘柄
9.振興の流通チェーン銘柄
10.第2のスターバックス

バフェット流では、自分の理解できる企業に限るべきで、自分の領域から出るべきではないとしています。私もそれを実践しているため、業種としては十分に分散してはいないです。

著者は理解しなくても分散をしなさいと言っているのではなくて、理解するためにホームワークをこなしたうえで分散しなさいと言っているので、よりリスクを減らすために実はかなり厳しいことを要求しています。

なかなかこれほどまでに広範な業種の分野を理解するのは難しいと思います。少しずつ理解できる分野を広げていきたいと個人的には考えています。





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2014年7月13日日曜日

ボトムが近いかどうかを見分けるために~「ジム・クレイマーの株式投資大作戦」

ジム・クレイマーの株式投資大作戦より前回(長期投資のための25のルール~「ジム・クレイマーの株式投資大作戦」 - バフェット流バリュー株投資で資産形成+)の続きです。


まずは「最悪に備えるために」、前回も紹介したこの2点です。

1.一度にまとめて投資しない
2.狼狽売りしないためのランクづけ



次に「ボトムが近いかどうかを見分けるために」です。

市場のセンチメント
1.ニューヨークタイムズ指標
2.インべスターズ・インテリジェンス指標
3.株式投信の解約率の上昇
4.パニック度を測るVIX指標
5.供給のアンバランスを映すオシレータ

投資家の降伏の度合い
1.新安値銘柄の続出
2.「強制処分」による売り圧力
3.出来高が急増する売りのクライマックス
4.新株発行サイクルの底入れ
5.オーダー・インバランス減少の点滅

市場のセンチメントはNY市場のものですので、直接的には東京市場に利用できませんが、例えば、ニューヨークタイムズ指標は日本でいうと「日経新聞指標」になるのではないかと思います。

また、投資家の降伏度合いでは新安値銘柄の続出や出来高急増、新株発行サイクルの底入れなどは日本でも参考になるのではないかと思います。






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2014年7月10日木曜日

長期投資のための25のルール~「ジム・クレイマーの株式投資大作戦」

ジム・クレイマーの株式投資大作戦より前回(トレーディングを行うための10のルール~「ジム・クレイマーの株式投資大作戦」 - バフェット流バリュー株投資で資産形成+)の続きです。


今回は「長期投資のための25のルール」です。

1.ブルでもベアでもそれなりに成功するが、「ピッグ」は身を滅ぼす
2.税金は積極的に払うべし


盲目的にバイ・アンド・ホールドを行うのは資産を溶かすというのが著者の主張です。そのため長期投資だとしても危険なほど高値に舞い上がった銘柄については税金を払ってでも利益を確定しなければならないとこと。このあたりはフィッシャーとは違います。


3.一時に全額を投入するべからず


時間の分散ですね。これは私もやっています。

4.事業は痛んでいないのに株価が傷んでいる銘柄を探せ


バリュー株投資の真髄です。

5.分散投資は百利あって一害なし


とは言っても著者が勧めるのは10銘柄程度の分散投資です(11でもあまり分散し過ぎないこととしています)。業種についても分散が必要とのこと。私は業種に関する分散は明らかに不足しています。


6.「バイ・アンド・ホールド」ではなくて「バイ・アンド・ホームワーク」だ


一銘柄につき一週間一時間を費やすことが必要だということです。ゆえにおのずと15銘柄くらいが限界になるとのこと。私はそんなに調べていないです。これは反省すべき点です。

7.パニックは一文の得にもならない


相場の調整、暴落は常に頭に入れておき、決してパニックになってはダメだとのこと。同感です。

8.ナンバーワン企業を持て


企業の成長性、収益性、安定性、ブランド等すべてを勘案した上で割安かどうかを判断すること。その結果、プレミアを払ってでもナンバーワン企業を持つという選択肢もあるということです。これはバフェットの教えと同じです。
  
9.すべてを守ろうとするものはすべてを失う


暴落時の心構えです。7と14と合わせて心に留めておきたいです。具体的には自分のポートフォリオを以下の4つに分類しておき、暴落時にはランクの低い銘柄を処分し、代わりにランクの高い銘柄を買い増しするべきとのこと。これは参考になります。私もこれを読んでからポートフォリオ銘柄の優先順位を付けてみました。

  ランク1銘柄 今の株価ですぐにも買い増したい銘柄
  ランク2銘柄 もし株価が下がれば買い増したい銘柄
  ランク3銘柄 もし株価が上がれば売りたい銘柄
  ランク4銘柄 今の株価ですぐにも売りたい銘柄  
10.TOBに関してはファンダメンタルズを重視せよ
11.あまりたくさんの銘柄を保有しないこと
12.一時的にはキャッシュに非難するのも賢明だ
13.「たら」「れば」は禁物
14.相場の調整を恐れず常に備えよ
15.債券のことも忘れるな
16.損している銘柄を救うために儲かっている銘柄を売るべからず


トレーディングをおこなうための10のルールの7番でも同じことを言っています。

17.希望的観測の入り込む余地はない
18.こだわりを捨てよ
19.会社のトップが急に辞めた時は要注意だ
20.忍耐は美徳、短期は損気だ
21.「テレビで言っていたから」は失敗の元
22.業績下方修正の第一報では買い出動してはいけない


これはビジネスには投資家が考える以上に慣性の法則が成り立つということだと思います。最近私もこのことを痛感しています。

例えば四半期の決算で業績が下方修正したとすると、それは業績の悪化の始まりで今後どんどんビジネスが逆回転する可能性があることを示唆しています。バフェットも劣化したビジネスを修復するのは想像以上に大変だと言っていました。

したがって、株価も底なしに下落していく可能性があります。少なくとも、四半期決算の下方修正が一時的なものであると確信できない限りは買い出動すべきではないと私も思います。

逆にビジネスが好循環し出すと予想を超えてその状態が続くことが経験上多いです。 この慣性は投資家がちょっと想像するよりもずっと大きいようです。

23.証券会社の銘柄推奨力をあなどるな
24.買う理由を誰かに説明できるか
25.常に市場のどこかに「上げ相場」がある





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2014年7月8日火曜日

トレーディングを行うための10のルール~「ジム・クレイマーの株式投資大作戦」

ジム・クレイマーの株式投資大作戦より前回(プロの成長株投資家が支払うPERの上限は?~「ジム・クレイマーの株式投資大作戦」 - バフェット流バリュー株投資で資産形成+)の続きです。

今回は「トレーディングを行うための10のルール」です。

このブログはバリュー株、成長株への長期投資をメインとしているので内容としては合わないのですが、長期投資と短期投資を併用する場合の注意点も紹介されているので取り上げました。


1.トレーディングを長期投資と混同するべからず


長期投資とトレーディングを両刀使いする場合は決してその両方を混同してはいけないとのことです。例えば、トレーディングで購入した銘柄の利が思ったように乗らないので、長期投資に切り替えるなどは絶対にしてはいけないそうです。なかなか自制が大変そうです(笑)。

2.最初の損失は最後の損失
3.すでに発生した損失は実現すべし


短期投資では含み損は常に実現している損失と考えるべきだとのことです。

4.欲張って持ちすぎて損失に終わらせるべからず
5.「耳寄りな話」には耳を貸すな
6.売って初めて儲けが実現する


逆に、 含み益の状態ではまだ利益が出ておらず、確定して初めて利益が出たと考えるべきだとのことです。

7.損失の出ている銘柄に全力を注げ


うまく行っている銘柄は放っておいても上手く行く、損失が出ている銘柄の処置方法いかんでパフォーマンスに違いが出るとのことです。 これは長期投資についても同じことが言えそうです。肝に銘じたい格言です。
 
8.すべてのチャンスを取ろうとするな
9.メディアのヘッドラインで売買するべからず
10.相場に乗るトレーディングには走るな


著者曰く、長期投資も重要だが、短期投資でも利益をあげられないと圧倒的にパフォーマンスは得られないとのこと。今の私にはとてもできそうもありません。





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2014年7月5日土曜日

プロの成長株投資家が支払うPERの上限は?~「ジム・クレイマーの株式投資大作戦」



表紙の著者のイラストのイメージが強烈過ぎて、デイトレとかの本と勘違いしていました(笑)。しかし、実際に読んでみると著者は短期投資と長期投資を巧みに使い分ける稀有な才能をもっていると感じました。その内容はかなり共感する部分が多かったのでご紹介したいと思います。


株式投資の教訓その1
株式を売買する意思決定に際しては、いくらで買ったかではなく、これから先にどうなるかだけを考えて決めること。

多くの賢者が同じことを言っています。これは長期短期に関係なく必要な姿勢なのではないかと思います。下記はフィッシャーの言葉を紹介したエントリーです。

長期投資において「出遅れ株」とは何なのか? - バフェット流バリュー株投資で資産形成+



株式投資の教訓その2
どんな銘柄でも、売買する時は指値注文を使うこと。

値段を自分の意思で決めるという姿勢が大切だそうです。私も基本的にはすべて指値しています。


PERはいわば企業のオッズ

バリュー投資家はしばしばPERを見て割安かどうかを判断するのですが、PERが低いだけの銘柄には注意が必要でしょう。何か原因があるために市場は低いPERしか与えていない可能性があるからです。


プロの成長株投資家が支払う上限はPER40倍

逆に有望成長株には市場は高いPERを与えます。ある程度は当然のことと言えますが、これにも限度があります。著者は経験上40倍が限界ではないかとしています。




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2014年6月14日土曜日

さらに賢くなるための5don't~フィッシャーの「超」成長株投資

フィッシャーの「超」成長株投資より前回(賢い投資家になるための5don't~フィッシャーの「超」成長株投資 - バフェット流バリュー株投資で資産形成+)の続きです。

今回は「さらに賢くなるための5don't」です。

1.行きすぎた分散投資をしてはならない

これはバフェットも全く同じことを言っています。分散するために分散投資をし、よく知りもしない会社に投資をする方が良く知っている会社への集中投資よりもよっぽど危険だということです。ファンダメンタル派であれば理解できることだと思います。

では、どの程度の分散がちょうど良いのか? これについて本書のp242~p260で解説しています。フィッシャー曰く、5~20銘柄くらいがよいとのこと。大型で安定したタイプの成長株を慎重に選択するのであれば5銘柄程度に分散、規模が小さく不安定で高成長が望めるタイプの株式が増えるにつれて銘柄数を20まで増やすのが良いとのことです。


2.戦争を恐れるあまり株を買うことまで怖がってはならない
3.ギルバートとサリヴァンを忘れてはならない

ギルバートとサリヴァンは分かりづらい例えですが、つまり未来の株価を予測する上で関係のない情報(例えば過去の株価の資料など)に惑わされてはならないということです。

まだ上がっていない株をよく「出遅れ株」などと呼んでしまうのも関係のない情報に惑わされた結果なのです。

長期投資において「出遅れ株」とは何なのか? - バフェット流バリュー株投資で資産形成+


4.真の成長株を買う場合、株価だけに注目すべきではない

これもわかりづらい言い回しですが、真の成長株を買う場合はある期日までに買うことを決定するべきだということです。つまり、妥当な価格で買うことを追い求めつつ、買いそびれたときの損失を防ぐために、ある期日までに妥当な価格で買えない場合には、その期日の値段で購入してしまう方が良いということです。ユニークな考え方ですが、「真の成長株」であればその通りなのかもしれません。
 
5.群衆に飲み込まれてはならない

これは端的にいうと、「少数派につけ」ということです。「言うは易し行うは難し」の典型的なやつですね。


いかがでしたか?私は分散投資の銘柄数の考え方や、成長株の買い方の基準などが参考になりました。

最後に行きすぎた分散投資を戒めるフィッシャーの力強い2つの言葉で締めたいと思います。


ポートフォリオに長々といくつもの企業の名が並ぶのは、優秀な投資家のしるしではなく、自分の投資判断に自信を持てないことの表れです。(p260)

そしてなによりも、できるだけ多くの銘柄を所有するのではなく、最高のものを手に入れることに意識を集中しなければなりません。株式投資の世界では、ありふれた企業の銘柄をすこしばかり余計に持っていたところで、厳しく選び抜かれた少数の最優良株に比べれば、せいぜい粗末な代用品にしかならないのです。(p260)


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2014年6月11日水曜日

賢い投資家になるための5don't~フィッシャーの「超」成長株投資

「フィッシャーの「超」成長株投資」より前回(配当の正しい考え方~フィッシャーの「超」成長株投資 - バフェット流バリュー株投資で資産形成+)の続きです。


今回は「賢い投資家になるための5don't」です。

1.設立まもない会社の株を買ってはならない
2.「店頭銘柄」というだけの理由で良い株を無視してはならない

昔の店頭市場は今のジャスダックになり雰囲気も変わりましたので、今の日本でいうと名証、福証といったところが感覚的に近いのかもしれません。

3.アニュアル・レポートの書き方が気に入ったというだけの理由で株を買ってはならない

これは個人的には若干影響を受けてしまうかもしれません。フィッシャー曰く
買うべき株を決める際にレポート全体の言葉使いや印象に動かされるというのは、広告看板の魅力的な宣伝文句に影響されて物を買うのと同じようなものです。
 とのこと、十分注意したいところです。


4.PERが高いからといって、将来の収益の伸びが織り込まれていると決めてかかってはならない

よく5年後の利益まで買われているという場合、5年後は平凡な株になり下がっているという想定をしているとフィッシャーは述べています。それは全くその通りです。5年後も成長力のある極めて魅力的な企業であればその時点でのPERも高く維持できるはずです。問題はそれが簡単に予測出来ないことなのですが、フィッシャーに言わせれば、「予測できないような銘柄は投資の対象にならない」 となるわけです。なかなか手厳しいです(笑)。

しかし、かく言うわたくしも、この考え方を利用してグーグルとアマゾンを購入しました。この二つの企業は5年後も他を寄せ付けない強さと魅力があると考えています。

5.ちょっとした値段の違いにこだわってはならない

これも確かにおっしゃる通りです。

もしそれがほんとうに良い株で、しかも現在の株価がかなり安いと思えるならば、「成り行き」で買うことです。1/8ドルとか1/4、1/2ドルといった程度であれば、余分に支払っても、この株を買い逃して取り損ねる利益に比べれば何ほどのものでもありません。長期にわたってそれだけの成長を見込める株でなければ、投資家たるもの、そもそも最初から株など買うべきではない、と私は信じます。

超長期を考えているなら、迷わず成り行きで買うべきですね。それにしても強い言葉です。

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2014年6月6日金曜日

配当の正しい考え方~フィッシャーの「超」成長株投資

「フィッシャーの「超」成長株投資」より前回(いつ売るべきか(その2)~フィッシャーの「超」成長株投資 - バフェット流バリュー株投資で資産形成+)の続きです。


増配ではなく再投資を選ぶということは、こうした点-つまり、所得税や仲買手数料を引かれて目減りする配当金を株主に手渡すより、その資金の100%を会社の事業のために活かせること-の他にも株主にとってメリットがあります。投資すべき株を選ぶのは簡単なことではありません。投資した企業が増配をめぐり議論をしている最中であるとしても、投資対象として優れているのであれば、企業の選択に間違いはないのですから、新たにそれと同等の投資先を探してひどい見込み違いをしてしまう可能性を考えれば、有能な経営者に内部留保を再投資したもらうほうがはるかにリスクが小さいのです。(P202)

配当金は企業が利益を出すときに一度、株主が配当を受け取るときにもう一度、合計二度税金を払っているため、非効率であるとバフェットも述べています。
 
一番大切なのは、配当の支払いを優先すべきあまり自ら成長の芽を摘んでいるような企業の株式の株を買うべきではないということです。(P204)

理論的に最終利益は株主のものだという理解が大切ですね。最終利益を内部留保して再投資するのか配当として株主に支払うのかは経営者の判断ですが、株主とすれば株主の利益を最大化するように資本を再配分にしてもらいたいものです。ちなみにグーグル、アマゾンは無配で全額再投資しており、この方針は当然であると私は考えています。



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2014年6月1日日曜日

いつ売るべきか(その2)~フィッシャーの「超」成長株投資

フィッシャーの「超」成長株投資より前回(いつ売るべきか~フィッシャーの「超」成長株投資 - バフェット流バリュー株投資で資産形成+)の続きです。


平凡な下げ相場をむやみに恐れて魅力的な株を買わずにいるのは間違いであるという意見に賛成していただけるのであれば、それと同じに恐怖感から優れた株を売るのは間違いであるという意見もすぐに納得できるものであると思います。(P183)

本当に大切なことは、ときが経つほど大きな価値を生み出してくれる株は決して売らない、ということなのです。(P187)

超長期投資派のフィッシャーならではの言葉です。バフェットのコカコーラはこれに当たる企業なのではないでしょうか。身近にもこのような株はあるということです。このような銘柄抱いていればゆっくりと資産家になれる!?



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2014年5月27日火曜日

いつ売るべきか~フィッシャーの「超」成長株投資

フィッシャーの「超」成長株投資から今回は「いつ売るべきか」についてです。


1.投資対象を選択する時点で判断を誤っており、その企業が実際には思っていたほど優れた条件を備えていなかったことがしだいに明らかになるような場合
2.時の経過とともに企業が変化して、Chapter3で紹介した15ポイントを以前のように満たさなくなってしまった場合
3.現在投資している有望な成長株を売って、それよりももっと有望な成長株に乗り換える場合


1を説明する中で、危険で不合理な選択として以下を挙げています。


どの株だろうと少しでよいから利益が出るまで持ち続けようとするのは、何より損失を大きく広げる原因とさえいえるのです。(P176)


私は昔まったくこの間違いを犯していました。まさに「株はどれも同じだけ上昇するのだから、すでに大きく上がってしまった株はもう上がらないだろうという妄想」ですね。株が上がるのには理由があるように、株が下がるのにも理由があるのです。従って、いつまで浮かんでこない株は問題があるため浮かんでくる確率が低いのです。



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2014年5月25日日曜日

最高の株を選び出すための15のポイント~フィッシャーの「超」成長株投資

最高の株を選び出すための15のポイント

1.その企業は、少なくともあと5~6年の間、企業全体の売上を大きく伸ばすのに十分な市場が見込める製品またはサービスを有しているか

2.その企業の経営者は、現在の人気製品が市場を開拓しつくそうとする時点で、その後も全体の企業売上を伸ばしていけるように、新製品や新製法を開発していこうという決意をもっているだろうか

3.研究開発の規模と比較して、どれだけの成果が表れているか

4.その企業の営業部門は平均以上の力をもっているか

5.その企業は投資に値するだけの利益率を確保しているか

6.その企業は利益率を維持し、改善するために何をしているか

7.その企業は良好な労使関係を築いているか

8.その企業は管理職の能力を引き出すような環境をつくっているか

9.その企業は管理職レベルの優秀な人材が豊富にいるだろうか

10.その企業は、しっかりとしてコスト分析と財務管理を行っているか

11.その企業は、他社との競争を勝ち抜くために企業運営の面で必要な業界特有のスキルを十分に備えているか

12.その企業は収益に関して長期的な展望をもっているか

13.近々その企業は成長のために増資をする必要かないかどうか。その増資にともなう株数の増加によって現在の株主の利益を大きく損なう恐れはないだろうか

14.その企業の経営者は事業が順調なときには投資家に気軽に口を開くのに、困難な状況に陥ったり市場の期待を裏切るような出来事が起こったりすると、貝のように口を閉ざしたりしないだろうか

15.その企業の経営者はほんとうに誠実だろうか



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2014年5月22日木曜日

長期投資において「出遅れ株」とは何なのか?

今この本を読んでいます。

極端なことも書かれており、それはちょっと難しいのでは?と思うこともいくつかありますが、長期投資の本質が随所に書かれている良書です。さすがバフェットお勧めの本です。


その中で、私が投資を始めた頃間違えてたなあとしみじみ思ったことがちょうど載っていましたので紹介します。


「まだ上がっていない株」すなわち「出遅れ株」にばかり目を向けているうちに、株はどれも同じだけ上昇するのだから、すでに大きく上がってしまった株はもう上がらないだろうという妄想を投資家は無意識のうちに抱いてしますのです。これほど真実とかけ離れた思い違いはありません。出遅れ株というのは、「しかるべき」理由があるからこそ上がらずにいるのです。過去数年のあいだに上がっていようと下がっていようと、いまそれを買うべきかどうかを決める上では何の参考にもなりません。(P270)


皆さんはどう思われましたか?私は昔まったくこれと同じように思い違いしていました。若い方はぜひそのことに早く気づいて是正してほしいと思います。早く気付けばそれだけ時間が見方してくれますから。

ちなみに、思い違いとあるのはフィッシャーが嗜好する成長株の場合のみだと私は考えています。そもそもフィッシャーは成長株についてしか語っていませんから、「思い違い」とはっきり言っています。

しかし成長株ではなく割安(グレアム流に言うとシケモク)な銘柄が上昇し割安が解消された場合は迷わず売るべきでしょう。ぼやぼやしていたらまたシケモクに逆戻りしてしまいますから。

つまり、銘柄に対する投資スタンスに応じて売買の判断基準は明確に使い分けなければならないと私は考えています。



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2014年4月16日水曜日

世界一のサクセスストーリーから得られる教訓とは何か?~スノーボールより


伝説の投資家バフェットが半生を振り返り、普通の人では考えられないほどの様々な成功体験を元に、投資家としてのみならず一人の人間としての人生に対するアドバイスを送った唯一の書籍と言って良いと思います。

上下巻合わせると1400ページを超える非常にボリュームのある本です。しかし、投資に関する様々なエピソード、そこで出会う個性豊かなあるいは超VIPな人々とのやり取りと人間関係、それらを通じて坂を転がり落ちる雪玉のように驚くべきスピードで増えていく資産、社会的成功と年齢とともに徐々に変わっていく家族に対する考え方と対応、そしておそらく人生の大半を振り替えって得られた教訓など、読むものすべてが興味のあることばかりだったので全く飽きることなく読み切ることができました。

常日頃から晩年を迎えた人に、いままでの人生を振り返ってどう感じるか、後悔したことはないか、成功した要因は何か、などを広く聞くということはこの上ない人生の教訓になると考えていました。私自身もいつかはそのような時期を迎えるわけですし、同じ人間の考えることですからきっと先輩達が思うのと同じことを晩年になって考えるはずです。であれば、今のうちにその意見、教訓を得ることで、出来る限り後悔が少ない人生が送ることが可能なのではないか、そう考えていました。

今回、本書に出会えたことで期せずしてオマハの賢人バフェットから人生訓を得ることができて心に響きました。それは、

愛はお金では買えない

というものです。本書ではこの事を次のように表現しています。

「だいたいにおいて、私くらいの年齢になると、愛してほしいと思っている人間のうちどれほどの人間にじっさいに愛してもらっているのかどうかが、人生の成功を測る物差しになる。

 大金持ちというのはいっぱいいて、功をねぎらう晩餐会をひらいてもらったり、病院の棟に自分の名前をつけてもらったりする。しかし、世界中のだれにも愛されてはいないというのがほんとうのところだ。私ぐらいの年齢になって、だれにもよく思われていなかったら、銀行の貯金がいくら莫大でも、人生は大失敗だ。

 そのことは、自分が人生をどう生きてきたかを表す究極のテストなんだ。あいにく愛は金では買えない。セックスは金で買える。功をねぎらう晩餐会も金で買える。どれほどすばらしい人物かということを書いたパンフレットは金でつくれる。だが、愛を得るには愛される人間でなければならない。金持ちほど口惜しいだろうね。小切手さえ書けばいいと思っているから。100万ドル分の愛を買いたい、と。だが、そういうわけにはいかない。愛はあたえればあたえるほどもらえるものなんだ」 下巻P568より

とても当たり前すぎて何の教訓にもならないし、世界一を争う富豪の言葉とは思えないと感じた方もいるかもしれません。しかし、世界一の富豪なったからこそ分かった人生における究極の目的がここにあるのではないかと私は思いました。

家族のためにと自分に言い聞かせて仕事中心の生活を送り、決して戻ってくることのない家族と共有するかけがえのない時間をないがしろにしてはいないか、仕事の他に友達付き合い個人的な趣味などを愛する人より優先していないか。この世で最も貴重である時間の配分の仕方が本当に今のままで良いのかを改めて考えさせられます。

本書でも人生の後半に差し掛かってから、家族との時間を取り戻そうと懸命に努力するバフェットの姿が描かれておりとても印象的でした。



またバフェットは最も最近の株主への手紙でコストが非常に安価なインデックスファンドへの投資を勧めています。

節約発投資行き 2013年度バフェットからの手紙 - 投資に関するわたしからの助言(2)

また自身が築いた財産のほとんど全てを結局のところ財団に寄付しているという事実を合わせて考えると、普通の贅沢な暮らしを営む上では、実のところ市場を出し抜いて利益を上げる必要などないと言いたいのではないかと思います。

個別株式への投資が自己目的化していないかぎりインデックスファンドで十分だというわけです。以前当ブログで紹介した二つの言葉が改めて思い出されます。

「大きな過ちを犯さないかぎり、投資家が正しく行わなければならないことはほとんどない。」
「投資で一番大切な20の教え」で再確認した3つの教訓 - バフェット流バリュー株投資で資産形成+

「わずかに平均を超えるぐらいの投資家でも、収入より少ない金額でやりくりしていれば、辛抱をつづけるうちにいずれは金持ちにならざるをえないものです」
バフェットの教え - バフェット流バリュー株投資で資産形成+


結局、バフェットが自身の人生を振り返って気づいたことは、人が普通の贅沢な暮らしをしようと思った場合、借金をせずに、そこそこの投資を行っていれば十分で、大量の時間を費やして投資業に励む必要はなく、その時間は自分を愛して欲しいと思う人を愛することに費やすべきだ。

私はそう感じ取りました。

冒頭で書いたように本書はバフェットの伝記と言っていいほど、その人生における様々な事象を描いています。私は人生における教訓が最も心に残りましたが、読む人によって感じるところはきっと違うと思います。そのようなところもこの本の魅力なのではないかと思います。

最後にひとつ、チャーリー・マンガーのいつもの風刺の効いた一言を紹介して締めくくりたいと思います。デリバティブの危険性に対しての言葉です。

「アメリカのデリバティブ会計処理を下水どぶと呼ぶのは、下水どぶに対して失礼である」下巻P525より

とても楽しく、収穫のある本でした。ぜひ多くの方に読んでいただきたいです。


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2014年3月21日金曜日

「投資で一番大切な20の教え」で再確認した3つの教訓




「投資で一番大切な20の教え」の後半部分です。

個人的には特に後半部分に今後覚えておきたい言葉が多かったです。下に気になった部分を引用させていただいていますが、要点としては以下の三点ではないかと思います。定期的に読み直したい内容が満載でした。


・本質的価値に基づいて売買をおこなう
・未来は分からないことを前提に潜在的な危険の存在を認識し、適切な程度の対応する
・大きな間違いを犯さない


バットを振らなくても良い投資は、世界で最も偉大なビジネスだ。打席に立つと、ゼネラル・モーターズ株が47ドルのゾーンに、USスチール株が39ドルのゾーンに、といった具合に球が投げ込まれる。「ストライク」とコールする審判はいない。そして、機会を逃すこと以外に不利益は生じない。日がな一日、絶好球が来るのを待つことだってできる。そして野手が眠りについたころ、一歩踏み込んで、やってきた絶好球を打てばよいのだ。P192

「知ってる派」の投資家は、未来は知りえると考え、未来の状況を断定し、あるシナリオのもとでリターンが極大化できるように設計したポートフォリオを組む。そして、他の可能性についてはおおむね無視する。一方、次善の策も考慮する「知らない派」の投資家は、実現しそうだと思われる複数のシナリオにおいて好リターンがあげられ、その他の場合でも悲惨な結果にはつながらないポートフォリオを組むことを重視する。P240

投資パフォーマンスとは、物事が動いたときにポートフォリオがどうなるか、である。人々は結果の数字にこだわるが、問いただすべきは「起きた出来事(そして、実現しなかったものの、起きる可能性があった出来事)をポートフォリオ・マネジャーは本当に認識していたのか」、「ほかの出来事が実現していたら、パフォーマンスはどうなっていたのか」である。この「ほかの出来事」こそタレブが言うところの「違った歴史」である。P241

未来がどうなるのか正確に知ることができない点を考慮すると、資産の本質的価値を拠り所にする必要がある。そのためには、本質的価値について分析に基づいて確固たる見識を持ち、本質的価値よりも安く買える機会が生じたら動くことだ。P242

投資における守りには、二つの大原則がある。一つ目は、損失を出す資産をポートフォリオに入れないことだ。これは、幅広く綿密な調査を行うこと、厳格な投資基準を採用すること、低価格と十分な「誤りの許容範囲」を求めること、持続的な繁栄やバラ色の予測や不透明感のある出来事をあまり積極的に投資の材料としないこと、によって実現できる。
二つ目の原則は、相場が悪い時期、とりわけ暴落による市場崩壊が起きるリスクがある時期を避けることだ。そのためには、損失を出す資産を個別の対応に加えて、慎重にポートフォリオを分散化させること、ポートフォリオ全体でリスクを抑えること、そして全般的に安定性に対する選好を強めることが必要となる。P252

「大きな過ちを犯さないかぎり、投資家が正しく行わなければならないことはほとんどない。」 ウォーレン・バフェット P264

ここで、投資家が直面するジレンマへと話は戻る。「ありえなそうな厄災」に備えるために、投資家はどれだけの時間と資本を費やすべきなのか。デフレやハイパーインフレなどの極端な結果すべてについて保険をかけることは可能だか、それにはコストがかかる。そして、あとから見て保険をかける必要がなかった場合(大半はそうなのだが)、そのコストのせいで投資リターンは目減りするのだ。2008年の再現に備えて、安全性重視のポートフォリオを組むことはできるが、保有資産が米国債とキャッシュと金でけになるとしたら、それは実利的に戦略と言えるだろうか。おそらく違うだろう。したがって、落とし穴を避けることは重要だか限度がある、というのが基本原則になるだろう。P268

;レバレッジは結果の度合いを増幅させるが、価値の増大にはつながらない
高リターンが見込まれる(十分なリスク・プレミアムがついた)お買い得価格の資産への投資を拡大するため、レバレッジを利かせることには大きな意味がある。しかし、低いリターンしか見込めない(リスク・プレミアムが小さい)資産、別の言い方をすれば適正あるいは割高な資産への投資を増やすためにレバレッジを利かせることは危険と言える。不適切なリターンに変えようとするためにレバレッジを用いることは、ほとんど無意味である。P278

相対的にアウトパフォームしたところで懐具合がよくなるわけではないが、ディフェンシブな投資家と、精神的なダメージをあまり受けずに済んだその顧客は、下げ相場で周りより損失が少なかったことに心地よさを覚える。それが人間の性というものだ。このことは、二つの点で非常に重要な効果をもたらす。第一に、この経験によって、ディフェンシブな投資家は冷静さを保ち、底値での売却を迫る心理的な圧力に耐えることが可能になる。第二に、ほかの者よりも精神的にも財務的にも良好な状態にあるため、底値で買って暴落から利益をあげられる可能性がより高い。だから、ディフェンシブな投資家は回復期に概してアウトパフォームするのだ。P282

良い成果をあげるためにのコツの一つは、景気の変動、企業の不振、相場の乱高下、他の投資家のだまされやすさなどによって頻繁に生じる落とし穴を避けることだ。絶対に確実な方法などないが、こうした潜在的な危険について意識しておくことが、落とし穴の犠牲にならないために努力の第一歩としてふさわしい。P310



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2014年3月19日水曜日

損失をできるだけ小さくすることの大切さを知る~投資で一番大切な20の教え


今この本を読んでいます。著者は世界最大級の資産運用会社の創業者ハワード・マークスで、債券投資のスペシャリストです。投資手法そのものというよりは市場に向き合うための心構え、特に損失をできるだけ小さくすることの大切さを説いています。

自分の備忘録を兼ねる意味で、心に残った部分を紹介したいと思います。

「理論上、理論と実践の間に違いはないが、実際はある。」 ヨギ・ベラ P25

利益や配当、株価水準、あるいは事業内容についての無知(あるいは無関心)な投資家は、単純に正しいことを正しいタイミングで行うのに必要な強い意志を持つことができない。周りの人がみな株を買い、カネを儲けている状況において、株価が上がりすぎたことを理解し、その輪に加わるのをやめることなど不可能だ。また、株価が急落しているときに、持ち株を保有し続けたり、大幅に低下した価格で買ったりするのに必要な自信を持つこともできないのだ。P51

バリュー投資家が最も高い利益をあげるのは、割安な資産を買い、まめにナンピン買いをしているうちに、価格が分析どおりに上昇した場合である。P52

非効率な市場では、有能な投資家がベンチマークよりも低いリスクをとってベンチマークと同水準のリターンを達成することも可能だ。私は、こちらこそがすぐれた運用だと思う。P111

「投資は相対選択の学問だ」シドニー・コトル P178

 「面倒を起こすのは、知らないことではない。知らないのに知っていると思いこんでいることだ。」マーク・トウェイン P215

振り子の振動を正確に予測し、つねに正しい方向に動くことができたら申し分ないだろうが、そのようなことに期待するのはまったく非現実的だ。それよりも、 以下のことに力を注いだほうが、はるかに分別がある。それは、①相場が振り子の一端に達するときに備えて警戒を怠らない、②変化に応じて自分の行動を調整 する、そしてこれが最も重要なのだが、③サイクルの頂点と谷底で多くの投資家を完全にまちがった行動へと駆り立てる群集の振る舞いに、歩調を合わせない、 だ。P220 

だから周りを見渡して、自問するがよい。投資家は楽観的か、悲観的か。メディアに登場するコメンテーターは、果敢に攻めろと言っているか、買うなと言っているか。新手の投資商品はすんなり受け入れられたか、あっという間に見向きもされなくなったか。新株発行やファンドの新設は金儲けのチャンスと思われているか。それとも落とし穴の恐れありと見られているか。資金の調達はすこぶる容易か。あるいは不可能に近いか。PERは歴史的に見て高いか低いか。イールド・スプレッドは小幅か大幅か。これらすべてが重要な疑問点であり、その答えはどれも未来を予測しなくても導き出せる。将来について推測しなくても、現状に目を凝らせば、卓越した投資判断を下すことも可能なのだ。P221

特に、「15 今どこにいるのかを感じとる」でバイ&ホールドよりも、振り子の振れ方を利用して、リスクを減らし、リターンを増やすことを推奨していることが印象的です。(P220,221) 他にもたくさんの教訓が得られる良書です。


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