買い戻すことと新規に買うことは何が違うのか? - バフェット流バリュー株投資で資産形成+
では「事業の理解度により許容値を変化させる」 ことが可能であるかもしれないことを考えました。
ただ、「企業はあなたに理解されているかどうかは知らない」わけで、上記はあくまで主観的な話です。
では次に客観的に考えた時、「高成長が持続する可能性が高いすばらしい優良企業をその利益成長率を上回るようなPERで買っても良いのか」という疑問が湧いてきます。
この問題について少し考えたとき、実は既に私はこのような投資をしていたことに気づきました。
それは米グーグルへの投資です。ほんの少しだけ実験的に買っていたのですが、その結果を見てなるほどと腑に落ちました。上記問いに対する回答はおそらく、「成長が続くのであれば投資もありえるが、報われるのにそれなりに時間がかかる可能性が高い」ということになると思います。
下はグーグルの5年チャートです。
私は今年の5月の赤い矢印あたりで買いました。当時PER28倍前後だったと思います。グーグルのEPS成長率は平均15%程度。その後500~600ドルを行ったり来たりしていて、結局現在もほとんど同じ株価のままです。
1年経てば株価が同じでもPERが1/1.15=0.87倍になりますから、24倍、2年で21倍です。さすがにグーグルに今の輝きがあればPERが21倍には落ちないでしょうから、必然的にじりじりと動き出すことになります。
もちろんPERが35倍になる確率もあります。しかし、現時点ではPERが35倍になる確率とPERが20倍に下がる確率が同じくらいで、PERが28倍のままの確率がもっとも高い。そんな感じなのでヨコヨコが続いているのでしょう。
しかし1年後はEPSが成長してPERが24倍になるので、PERの確率分布が変わらないとしてもアップサイドの確率が高くなります。
つまり、高値を承知で投資する行為というのは、「当面の期待値としてはイーブンであるにもかかわらず、先にPERと共に株価が上がってそのまま投資できないという機会損失を避けるために行う」という性質のものであるように感じます。
従って、どうしても手に入れられない企業の株について少量であればやっても構わないとは思いますが、どう考えてもベストな戦略ではないと言えそうです。
せいぜい一年の利益成長で割安だと思える水準に入ってこないような高値ではいくら高成長優良企業でもパフォーマンスは上がらないと思います。
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