2014年10月21日火曜日

DCF法を用いた株式評価法~1.はじめに



現在私が使用している「DCF法を用いた株式評価法」をここで紹介したいと思います。

その前に断っておきたいことがあります。

それは株式を評価する方法は様々であり、「これが正しい」と呼べる唯一の方法は存在しないということです。

一般的によく使われる指標としてPERがあります。これはみなさんご存知だと思いますが、EPS(一株利益)の何倍まで買われているかを示す指標です。ピーター・リンチも言っているように、成長株や優良株はEPS成長率程度のPERを目安に取引されることが多く、安定した業績成長株や優良株に限っていればこれを目安にしていれば大間違いはないと思います。

しかし、景気循環株の場合そうはいきません。そもそも利益は安定成長しませんのでEPS成長率という指標が当てになりません。また、EPSが0やマイナスになったからといって株価が0になるわけでもありません。資産株の場合はどうでしょうか。そもそもフローである収益ではなく、すでにバランスシートに乗っかっている資産に着目しなければ、妥当な評価はできません。

つまり、素人から見るとみんな同じに見える株式も、何に着目するかで物差しを替えなければ適切な評価はできないのです。

これらすべてのカテゴリーの銘柄を一応評価できる方法、それが「DCF法を用いた株式評価法」になります。

ここで「一応」と書いたのは訳があります。

DCF法を用いた株式評価法は仕組み上、ストックの部分(バランスシートでいう純資産の部分)とフローの部分(将来における収益)を両方評価できるので、資産株も成長株も景気循環による将来のキャッシュフローが予想できれば(!)景気循環株の価値も評価できます。

しかし、仕組み上計算できても実際の投資の判断で適用できるかどうかは別問題です。

実際、私が行っている方法により評価すると、フローは稼げないがストックが豊富にある企業(資産株に近い企業)の方が、フローが稼げて、ストックが貧弱な企業(高成長株)より企業価値が高めに算出されます。

また、一般的な定義でフリーキャッシュフローを計算していくと、急に在庫や投資を増やした時、適切に評価できないので、私は独自の補正をしています。さらに、私は10年後までに稼ぐキャッシュフローまでしか計算せず、その後の企業は無価値としていますが、教科書通りにその後の企業価値を評価すると異常に高い評価となり、どんな値段でも買えてしまいます。

いろいろな独自の補正を加えた結果、ある程度の範囲の会社の株価を評価できるようにはなりましたが、それでも非常に株主主観が高い企業、例えばMonotaRO、クックパッドなどはいつまでたっても評価できないでしょう。

これが「一応」の理由であり、株式を評価する唯一正しい方法は存在しないということです。

ですので我々個人投資家としては、ある程度これだという評価方法を手に入れたら、その物差しで評価できる企業のみしか手を出さないというのが現実的な戦略になってきます。起用な人は、リンチのように企業を色分けして、評価法を替えるということでもよいと思います。

重要なのはその物差しの適用範囲を間違えないことと、どんな状況においてもその物差しを信じきることです。特に株式のカテゴリーにより評価方法を替えることを選んだ場合、強靭な意志力や鈍感力、市場無視力!?などが必要になるでしょう。

DCF法による株式評価法は算出方法が利にかなっており、個人的にはとても腑に落ちています。だからこそどんなときでも信頼できます。

市場が一週間で10%も暴落したとき、株価の動きを見ていると茫然としてきます。しかし、そんなとき企業のバランスシートや収益が今後どうなるか、その積み上げで株式の評価がどうなるのかを考えます。そうすると恐怖は消え失せ、市場に立ち向かう勇気が出ます。

もしDCF法が難解で難しければ、最初は成長株と優良株にフォーカスしPERとEPS成長率を比較した投資でもよいと思います。

これから紹介する方法を読んでいただき、自分が信頼する評価法を考える一助になれば幸いです。


DCF法を用いた株式評価法~1.はじめに
DCF法を用いた株式評価法~2.概要
DCF法を用いた株式評価法~3.財産価値について
DCF法を用いた株式評価法~4.修正フリーキャッシュフローの算出
DCF法を用いた株式評価法~5.事業価値の算出
DCF法を用いた株式評価法~6.適正価格の算出
DCF法を用いた株式評価法~7.四半期決算での修正
DCF法を用いた株式評価法~8.11年目以降の事業価値について

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