2014年6月14日土曜日

さらに賢くなるための5don't~フィッシャーの「超」成長株投資

フィッシャーの「超」成長株投資より前回(賢い投資家になるための5don't~フィッシャーの「超」成長株投資 - バフェット流バリュー株投資で資産形成+)の続きです。

今回は「さらに賢くなるための5don't」です。

1.行きすぎた分散投資をしてはならない

これはバフェットも全く同じことを言っています。分散するために分散投資をし、よく知りもしない会社に投資をする方が良く知っている会社への集中投資よりもよっぽど危険だということです。ファンダメンタル派であれば理解できることだと思います。

では、どの程度の分散がちょうど良いのか? これについて本書のp242~p260で解説しています。フィッシャー曰く、5~20銘柄くらいがよいとのこと。大型で安定したタイプの成長株を慎重に選択するのであれば5銘柄程度に分散、規模が小さく不安定で高成長が望めるタイプの株式が増えるにつれて銘柄数を20まで増やすのが良いとのことです。


2.戦争を恐れるあまり株を買うことまで怖がってはならない
3.ギルバートとサリヴァンを忘れてはならない

ギルバートとサリヴァンは分かりづらい例えですが、つまり未来の株価を予測する上で関係のない情報(例えば過去の株価の資料など)に惑わされてはならないということです。

まだ上がっていない株をよく「出遅れ株」などと呼んでしまうのも関係のない情報に惑わされた結果なのです。

長期投資において「出遅れ株」とは何なのか? - バフェット流バリュー株投資で資産形成+


4.真の成長株を買う場合、株価だけに注目すべきではない

これもわかりづらい言い回しですが、真の成長株を買う場合はある期日までに買うことを決定するべきだということです。つまり、妥当な価格で買うことを追い求めつつ、買いそびれたときの損失を防ぐために、ある期日までに妥当な価格で買えない場合には、その期日の値段で購入してしまう方が良いということです。ユニークな考え方ですが、「真の成長株」であればその通りなのかもしれません。
 
5.群衆に飲み込まれてはならない

これは端的にいうと、「少数派につけ」ということです。「言うは易し行うは難し」の典型的なやつですね。


いかがでしたか?私は分散投資の銘柄数の考え方や、成長株の買い方の基準などが参考になりました。

最後に行きすぎた分散投資を戒めるフィッシャーの力強い2つの言葉で締めたいと思います。


ポートフォリオに長々といくつもの企業の名が並ぶのは、優秀な投資家のしるしではなく、自分の投資判断に自信を持てないことの表れです。(p260)

そしてなによりも、できるだけ多くの銘柄を所有するのではなく、最高のものを手に入れることに意識を集中しなければなりません。株式投資の世界では、ありふれた企業の銘柄をすこしばかり余計に持っていたところで、厳しく選び抜かれた少数の最優良株に比べれば、せいぜい粗末な代用品にしかならないのです。(p260)


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2 件のコメント:

  1. こんばんは。

    私もフィッシャーの投資哲学がとても好きなのですが、あまり取り上げる方がいらっしゃらないので、取り上げている方を拝見して嬉しくなりコメントさせていただきました。

    ギルバートとサリヴァンは確かにわかりづらいですが、大切ですよね。私もファンダで売買していますが、つい過去の値動きは気にしてしまったりします。この本を読む度に「大切なのはこれからなんだな」と思わされます。

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    1. Windさん
      こんばんは

      コメントありがとうございます。本当にフィッシャーについてとりあげている方はいないですよね。私もこの記事を書きながらそう思っていました。

      投資は本当に過去ではなくて未来ですよね。過去にこだわったり買値にこだわるのはまったく愚かであると最近ようやくわかりました。

      ただ、環境の変化が早い昨今、未来が予測できないのもまた事実ですから、過去を参考にして未来を予測したり、ワイド・モートを持っている企業を候補にしたりするのでしょうね。

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