2013年10月21日月曜日

ヤマダ電機<9831>営業赤字の衝撃



ご存じのようにヤマダ電機が半期とはいえ営業赤字を計上しました。ネット上でもたくさんのニュース・記事があがっています。特によくまとまっているものを下記に示しました。

ヤマダ電機【9831】、今期最終を一転64%減益に下方修正 | 決算速報 - 株探ニュース

ヤマダ電機、業績予想を下方修正、中間期は営業赤字予想に 2013/10/15(火) 15:26:31 [サーチナ]

ヤマダ電機、なぜ苦境に?上期連結初の赤字~計画狂う中国出店、ネット通販台頭で現場混乱 (Business Journal) - Yahoo!ニュース BUSINESS

凋落を続けるヤマダ電機が示すものとは? | 山口巌


この中でも最後の山口氏の記事が分かりやすかったので、少し引用させていただきます。


■激化するECとの競合

最初に断っておくが、私はこのニュースを極めて当たり前の話と受け止めている。丁度一週間前に発表した、ヤフー新EC戦略の衝撃で説明した通り、激化するECとの競合でヤマダ電機は敗北を続けていると理解しているからである。

中略

リアルな店舗を構える以上、どうしてもECに比べて販管費が割高になってしまうのは避けられない。ヤマダ電機が現在行っている対EC対抗措置は、まるで巨大なコンクリートの壁に向かって、壁打ちテニスをしている様なものである。

中略

■好調ユニクロと苦境ヤマダ電機の明暗を分けたものは海外展開の成否

中略

特に、中国、香港、台湾といった中華圏では、店舗数が前期末比102店舗増加し、中華圏の当連結会計年度の売上高は1,250億円、営業利益は135億円まで拡大いたしました」。好調のユニクロを牽引するのは、急拡大する海外事業である事は明らかである。

中略

■ヤマダ電機の苦境は国内流通業に共通するのか?

私は、多かれ少なかれヤマダ電機が直面する苦境は、ユニクロの様な例外を除き国内小売業に共通する問題であると思っている。国内市場は既に成熟しており最早拡大は望めない。寧ろ、縮小の可能性もあるだろう。自社が成長するためには他社の顧客を奪取する必要があるが、今後もデフレの継続が予測される状況では、低コストでの運営が可能なEC優位を覚悟せねばならない。成長する海外市場に活路を求めるというのは正しい選択である。しかしながら、ヤマダ電機の失敗が示すようにそれ程簡単な話ではない。先ず、海外展開を支援するに充分な資金力が必要である。次いで、海外戦略を立案し、実行する人材が要る。


国内はデフレ→EC有利、リアル店舗企業は国内は難しいというのはシェアや扱う商品の性質によると思います。なぜならリアル店舗でも良品計画やニトリなど国内で成長している会社も存在するからです。ただヤマダ電機のように国内のシェアが35%を占めてしまえば、確かにこれ以上のシェア拡大はどうしても難しくなるでしょう。

家電量販店業界のランキング、動向、現状等-業界動向サーチ

しかしそれ以上に重要なのは商品がコモディティであることだと私は考えています。家電製品については型番が同じであれば、いつどこで買っても同じです。要するに値段でしか差別化できないわけです。家電量販店はこれまではシェアを拡大することにより、メーカーに対する価格交渉力を向上させ、利益を生み出してきました。しかし、同じことをECが行えば、山口氏の記事にあるように、販売管理費で圧倒的に有利です。

打開策としては、海外の市場に打って出ることが一つとして考えられますが、ヤマダのそれはうまく行っていません。理由について山口氏は資金力と人材にあると上の記事で書いています。しかし私としてはもっと重要な要素があると思います。それは実は山口氏のこの記事の続編であるユニクロの記事に記載されています。


ユニクロの光と影 | 山口巌

何故、こういう事が可能か? というと答えは「垂直統合」にある。自社で「商品企画」を行った後、海外の委託工場に「発注」し、並外れて厳格な「品質管理」の後、全世界で「販売」している訳である。ECも当然の結果としてユニクロの管理下にあり、飽く迄、来店が難しい顧客に対し自社プランド購入の機会を提供している。ECとの競合回避のみでも他小売り業者と比べメリットは図り知れないが、商流として活用可能となれば大変な追い風である事はいうまでもないだろう。


ユニクロにはユニクロの品しか置いていません。その商品はすべてオリジナルで「垂直統合型モデル」により徹底的に品質管理されています。コストパフォーマンスが高いというブランドも確立しています。つまり、ユニクロにはブランド化された独自の魅力的な商品があります。

ユニクロに限らず、先に挙げた良品計画、ニトリはこのモデルです。詳しくはないですが、スタート・トゥデイやユナイテッド・アローズはネットの比重が大きいようでものすごく高収益なビジネスモデルとなっています。

そこまででなくともスーパーやコンビニではPB化により収益力向上を図っています。もはや商品をメーカーから仕入れて売るだけでは、ブランド化、独自性、収益力の点で生き残れなくなってきているのではないでしょうか。

これらのことからヤマダ電機の打開策の一つである家電のPB化は当然の選択だと思います(最近この話題を耳にしませんが・・・・)が、果たして家電量販店が家電のPB化で魅力的な商品を納得できる価格で提供し、独自性を生み出すことができるのか、非常に気になるところです。

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