2013年10月31日木曜日

ワークマン<7564>ほぼ予想通りの決算

ワークマンが平成26年3月期第2四半期の決算を発表しています。ほぼ予想通りの決算でした。さすがの安定感です。売上高営業利益率が上昇していたのは立派です。

決算短信にもざっと目を通しましたが、特に問題なかったように思います。 来期は円安と消費増税の影響を受けるので少し厳しいかもしれません。

ワークマン【7564】、上期経常が4%増益で着地・7-9月期も4%増益 | 決算速報 - 株探ニュース

 ワークマン <7564> [JQ] が10月31日大引け後(15:00)に決算を発表。14年3月期第2四半期累計(4-9月)の経常利益(非連結)は前年同期比3.6%増の38.3億円に伸びたが、通期計画の90.6億円に対する進捗率は42.4%となり、5年平均の43.4%とほぼ同水準だった。

 会社側が発表した上期実績と据え置いた通期計画に基づいて、当社が試算した10-3月期(下期)の経常利益は前年同期比10.5%増の52.2億円に伸びる見通しとなった。

 直近3ヵ月の実績である7-9月期(2Q)の経常利益は前年同期比4.0%増の15.8億円に伸び、売上営業利益率は前年同期の12.9%→13.5%に改善した。


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2013年10月30日水曜日

ヤマダ電機<9831>「店長の商品窃盗」の記事クリップ

ヤマダ電機「店長の商品窃盗」証拠文書入手! | スクープ速報 - ライブドアニュース

 家電量販店トップのヤマダ電機(東証一部上場)で社員による商品盗難や現金窃盗が多発し、今年1~8月だけで5200万円もの被害が出ていることが「週刊文春」の入手した内部資料によって明らかになった。

 内部資料によると、今年1~8月に発覚した同社社員の不正は36件。「金庫から現金を窃取」「レジに保管していたギフト券を窃取」といった単純な犯行だけでなく、「テレビ236台」「ゲームソフト262本」「DVD207枚」など、商品の大量持ち出しも目立つ。

 注目すべきは、これら不正のうち4割以上が店長など「管理職の犯罪」であったことだ。

 社内からは「今年4月に創業者の山田昇氏(70)が会長から社長に復帰したことと、それにともなう全社的な降格人事によって、著しく士気が下がっている」との指摘が寄せられている。

ヤマダ電機大丈夫かな。



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アークランドサービス<3085>手放したのが悔やまれる程手堅い決算です(笑)

アークランドサービス【3085】、1-9月期(3Q累計)経常が8%増益で着地・7-9月期も15%増益 | 決算速報 - 株探ニュース

  ALサービス <3085> [JQ] が10月29日大引け後(15:00)に決算を発表。13年12月期第3四半期累計(1-9月)の連結経常利益は前年同期比8.3%増の16.3億円に伸びたが、通期計画の22億円に対する進捗率は74.4%となり、5年平均の72.8%とほぼ同水準だった。

 会社側が発表した第3四半期累計の実績と据え置いた通期計画に基づいて、当社が試算した10-12月期(4Q)の連結経常利益は前年同期比12.4%増の5.6億円に伸びる見通しとなった。

 直近3ヵ月の実績である7-9月期(3Q)の連結経常利益は前年同期比14.6%増の5.7億円に伸びたが、売上営業利益率は前年同期の15.2%→15.1%とほぼ横ばいだった。
 順調です。安くならないかな(笑)


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割安株をスクリーニングする際に注意するべきPER、PBR、ROEの微妙な関係

割安株を探す際PERを指標としたスクリーニングを行うことが多いと思います。PBRも同時に表示させた場合、 

PER=5 PBR=0.5の銘柄とPER=5 PBR=1の銘柄ではどちらが有望でしょうか?

 PBRは小さい方が割安なのだから前者に決まっていると考えてしまいがちです。

どちらが割安かだとそのような判断になるかもしれません。しかしどちらが有望かだとそうとは言い切れなくなります。

理由は両者とROEの関係にあります。

順を追って説明してきます。

まず言葉の定義から整理すると

PER(株価収益率)=株価/1株当たりの純利益
PBR(株価純資産倍率)=株価/1株当たりの株主資本
ROE(自己資本利益)=(1株当たりの)純利益/(1株当たりの)株主資本

となります。この3者は実は切っても切れない関係があります。

ROE=PBR/PER
PER=PBR/ROE
PBR=ROE*PER

という関係です。この式だけではよくわからないので、グラフを書いてみました。




これでとても分かりやすくなりました。このグラフからは以下のようなことが読み取れます。

ROE10%を固定した場合(PBR=1 PER=10 )(PBR=1.5 PER=15 )(PBR=2 PER=20 )

PBR=1を固定とした場合(PER=10 ROE=10%)(PER=6.67 ROE=15%)(PER=5 ROE=20%)

PER=5を固定とした場合(PBR=0.5 ROE=10%)(PBR=0.75 ROE=15%)(PBR=1 ROE=20%)

PER=10を固定とした場合(PBR=1 ROE=10%)(PBR=1.5 ROE=15%)(PBR=2 ROE=20%)


つまりPERを固定すると、本来小さい方が割安なはずのPBRが大きい方がROEが大きくなるのです。当然ROEは大きい程が良いわけですので、最初の命題において必ずしも前者が有望とは言えなくなります

PERでスクリーニングする時は、自分が資産株を探しているのか成長株を探しているのかを意識してPBRを見るあるいは設定しないと、意図せずにROEがある範囲の銘柄を検索対象外にしている可能性がありますので、注意が必要ですというお話でした。


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2013年10月28日月曜日

証券価値をベースとした投資を勉強したい初心者に最適「なぜか日本人が知らなかった新しい株の本」




企業買収に関わった著者だからこそ、企業価値を元にした投資の説得力が違いました。貸借対照表などとっつき辛い内容を図表を用いて丁寧に平易に説明しており、証券価値をベースとして投資を勉強したい初心者・初級者にうってつけの本だと思います。


個人的に重要だと感じたのは以下の5つです。

・企業(株)の価値を算出する方法
・資産株より成長株が有利な点
・株を売るべきタイミング
・感情の罠について
・投資に役立つ7つの習慣

簡単に解説していきます。


企業(株)の価値を算出する方法

まずこれがベースになるわけですが、本書では企業価値を以下の式で算出しています。


企業価値=事業価値+財産価値ー負債

ここで、事業価値=営業利益×10
    財産価値=流動資産ー(流動負債×1.2)+固定資産のうちの「投資その他の資産」

どうしてこのような式となるのかは本文を読んでいただきたいのですが、とにかくざっくり簡単に出すことを重視しているのが特徴です。もし、精緻に企業価値を算出しなければ割安かどうかを判断できないのであれば、その会社はそれほど割安ではないということになります。

「正確に間違っているより、大雑把に正しい方がまし」というバフェットの言葉を思い出します。



資産株より成長株が有利な点

資産株が見直されるにはきっかけが必要ですが、成長株は成長そのものが株価を見直させるため、著者は成長株の方を好んで買うとのことでした。



株を売るべきタイミング

著者は株を売るべきタイミングについて以下の3つを挙げています。

・銘柄選択を間違えたとき
・現金が必要になったとき
・投資先の割安度が低くなり、かつ他の有望銘柄が見つかった時

特に3点目では、価値が完全に一致したときではなく、その前に市場全体を見渡し、より割安度の高い銘柄に乗り換えるのが良いと説いています。



感情の罠について

株で損をする原因として「根拠なき投資」「感情の罠」の二つを挙げて明快に解説しています。特に感情の罠は「儲けは確実に手にしたい、損はできるだけ帳消しにしたい」という有名なバイアスを例を挙げて説明しており、人間は感情的にはどうしても確率的に合理的に行動できないことを示しています。この行動バイアスが損切りができない、早く利益を確定させすぎるという負けバターンの原因になっているので、この話を知らない人は読んでみることをお勧めします。目から鱗ものです。


投資に役立つ7つの習慣

最後に投資に役立つ7つの習慣をまとめています。日々忘れずにいたい習慣です。

・株価が「上がるか下がるか」を予測するのではなく、「割安かどうか」に着目しよう
・意見ではなく事実に基づいて判断しよう
・結果ではなく、その裏にある原因を見つめよう
・すべてを知る必要はない。価値の「本質」を見ぬこう
・投資は手段であって、目的ではないと知ろう
・毎月最低収入の1割を証券口座に振り替えよう
・謙虚に学び続ける姿勢をもとう


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2013年10月26日土曜日

資産運用額と日経平均株価指数チャートの比較(2013/10/26)

第4週週末の恒例、 資産運用額と日経平均株価指数チャートの比較です。



一か月前の状況はこちら

資産運用額と日経平均株価指数チャートの比較(2013/9/29) - バフェット流バリュー株投資で資産形成+

4月からのパフォーマンスは資産運用が+12%。日経平均株価指数は+14%です。私の資産は先月に比べて微増、日経は減ですので、かなり差が縮まってきました。しかし、絶対的な目標の年利は23%は程遠い状態です。

それにしても昨日の後場の下げはきつかったですね。円高で輸出関連銘柄中心に売られたようです。しかしチャートを見ると三角保ち合いのレンジの中での動きです。持ち株は思ったほど下がってませんので、逆に月曜日が怖いです。ただ、欧州も平穏でしたし、NY市場も今のところ平穏ですので、そう恐れることもないのかもしれません。





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2013年10月24日木曜日

将来の資産を最大化するために、現在における最善の選択をする

私は投資する銘柄を検討する際、楽天証券のスーパースクリーニングを使用しています。業種ごとに様々な指標で検索することができて非常に重宝しているのですが、時々指標の上ではヒットするはずの銘柄がヒットしないということがあります。

また、いつも同じフィルタをかけていると同じ様な銘柄しか目にすることがなくなります。辞書は電子辞書より紙の辞書の方が目に飛び込んでくる情報の量が圧倒的に多いと言います。単に調べるだけなら電子辞書の方が早いですが、周辺の情報を知らず知らずのうちに手に入れているというわけです。

ちょうどバフェットのポートフォリオに感銘を受けて、現在可能なポートフォリオだけでなく、理想の企業群で構成された将来のポートフォリオを考えておく必要があると思っていたところなので、上記のような理由もあり久々に四季報を買いました。


紙の本はパラパラとめくってどんどんチェックできるので、ざざっとチェックするのには最適です。iPadで電子版だと持ち運ぶには最適でしょうけど、家で読むのに限定するのであればやっぱり紙にはかなわないですね。

作業としては、実際に小売、不動産、建設、食品、サービス業界の中から目安として予想ROAが10%を越えるような高収益銘柄をピックアップ。そしてその中で決算が安定して右肩上がりであるものを絞り込み、将来の所有したい理想の銘柄の候補を作成しました。

この後、経営理念であったり、会社としての堀がなんであるかだったりをしらべた上で、理想の銘柄をピックアップして行きたいと考えていますが、それには少し時間がかかりそうです。

こうして作業してみると、やはりスクリーニングではお目にかかれない銘柄に出会うことできました。また理想の銘柄候補を既に何銘柄か持っていると分りました。これは素直に嬉しかったですね。また過去の取引でシステム的に売買することにこだわりすぎて、売るべきではない銘柄を手放していることもわかりました。その銘柄とは古くはワークマン。最近ではアークランドサービスです。

ワークマンは東日本大震災時に全て売却しましたが、結局後になって1.5倍くらいの高値で買い戻しました。


またアークランドラービス昨年12月に全て売却していますが、現在も成長を続けており、乱高下はしていますが上昇を継続しています。改めて高収益銘柄を確認した結果、アークランドサービスの収益性を再認識し、売却した値段より高値でも、ある値段がつけば買いたいと思っています。つまり全て手放したのは不正解だったということです。



買う場合には株価の真の値段がいくらかを算定してその株価になったら売却ということをやっていて、これはこれである程度正しいのですが、その銘柄が今後確かに成長が望めるのか、それとも単に割安だったのが解消されたのかで、対応方法を変えるべきであるような気がしてます。

要するに買値にとらわれずに、「将来の資産を最大化するために、現在における最善の選択をする」ことが重要だと感じています。





2013年10月23日水曜日

ココカラファイン<3098>大幅下方修正で失望売り

月次では全店ではプラスを確保していたはずでした。既存店がずっとマイナスだったので、随分と低迷していると思ってはいました。

ココカラファイン<3098>9月全店売上は+4.7%も既存店は-3.2% - バフェット流バリュー株投資で資産形成+

M&Aにより規模が大きくなる過程で経費がかさんでいる上に、既存店がこの状態ではある程度の減益は避けられないだろうと思ってはいました。

そう思っていた矢先、今月31日の第2四半期決算発表を前に下方修正を発表。予想を大幅に上回る減益幅でした。

日本で5本の指に入る規模の会社のリアルの小売店が、特に業界的に苦境でもないのに、上期が前期比55.5%の営業減益とはびっくりしました。微減益くらいだろうと思っていた自分としては完全に想定外でした。

業績予想はいつものように株探さんから引用させていただきました。

ココカラファイン【3098】、今期経常を一転42%減益に下方修正 | 株探ニュース



これを受けて株価は大幅安となりました。



寄りはまだ地合いが良かったことが幸いし、株価はー5%程度をウロウロしてましたが、引けにかけて市場全体の雰囲気に引きづられるように下げ足を早めた結果、終値はー8%の暴落でした。

決算発表は31日ですので、原因をフォローして行きたいと思います。





2013年10月22日火曜日

ニトリ<9843>米国進出に関するニュースと記事

 ニトリのアメリカ進出に関する記事です。

ニトリ、米国2店開業 西海岸に年3~5出店へ-北海道新聞[経済]

  【ロサンゼルス桑折しのぶ】家具・インテリア製造小売り国内最大手のニトリホールディングス(札幌)は19日(日本時間20日)、米カリフォルニア州に米国初出店となる「AKi―HOME(アキホーム)」を2店同時オープンさせた。似鳥昭雄社長は「最初の数年は3~5店ずつ、軌道に乗れば年10店ぐらい出したい。将来は米国内で千店やりたい」と西海岸を中心に展開を加速する方針を示している。

 ニトリの海外進出は台湾に続き2カ国・地域目。似鳥社長は米国事業について「黒字化は3年ぐらいかかる」との見通しを示しており、出店4年目の2017年2月期の黒字化を目指すとした。

 初進出の2店はロサンゼルス郊外の都市タスティンとフラートンの各ショッピングモール内に開業。売り場面積はタスティン店が2800平方メートル、フラートン店が1880平方メートル。現地子会社「ニトリUSA」が運営する。

 2017年までに黒字が達成されるとしても、それまでは利益面で足を引っ張るということですね。ちなみに下記記事に示すように台湾の黒字化には6年を要しているようです。大きく羽ばたくためにぜひ成功して欲しいところです。

海外進出企業に学ぶこれからの戦い方:日本発「垂直統合型自前主義」は通用するか? ニトリ (1/2) - ITmedia エグゼクティブ


 


トレジャーファクトリー<3093>年初来高値更新

特に新しいニュースはありませんが、トレジャー・ファクトリーが動意づき、年初来高値を更新しました。

すでに年初来高値を更新し、一服しているニトリ<9843>、ワークマン<7564>と共に日経平均と比較します。


 日経平均は少し息切れ気味ですが、トレファクは急騰してます。オンリーやパラカなども調子が良く、循環物色されてようやく私の出番が回ってきた感じです(笑)。






2013年10月21日月曜日

ヤマダ電機<9831>営業赤字の衝撃

ご存じのようにヤマダ電機が半期とはいえ営業赤字を計上しました。ネット上でもたくさんのニュース・記事があがっています。特によくまとまっているものを下記に示しました。

ヤマダ電機【9831】、今期最終を一転64%減益に下方修正 | 決算速報 - 株探ニュース

ヤマダ電機、業績予想を下方修正、中間期は営業赤字予想に 2013/10/15(火) 15:26:31 [サーチナ]

ヤマダ電機、なぜ苦境に?上期連結初の赤字~計画狂う中国出店、ネット通販台頭で現場混乱 (Business Journal) - Yahoo!ニュース BUSINESS

凋落を続けるヤマダ電機が示すものとは? | 山口巌


この中でも最後の山口氏の記事が分かりやすかったので、少し引用させていただきます。


■激化するECとの競合

最初に断っておくが、私はこのニュースを極めて当たり前の話と受け止めている。丁度一週間前に発表した、ヤフー新EC戦略の衝撃で説明した通り、激化するECとの競合でヤマダ電機は敗北を続けていると理解しているからである。

中略

リアルな店舗を構える以上、どうしてもECに比べて販管費が割高になってしまうのは避けられない。ヤマダ電機が現在行っている対EC対抗措置は、まるで巨大なコンクリートの壁に向かって、壁打ちテニスをしている様なものである。

中略

■好調ユニクロと苦境ヤマダ電機の明暗を分けたものは海外展開の成否

中略

特に、中国、香港、台湾といった中華圏では、店舗数が前期末比102店舗増加し、中華圏の当連結会計年度の売上高は1,250億円、営業利益は135億円まで拡大いたしました」。好調のユニクロを牽引するのは、急拡大する海外事業である事は明らかである。

中略

■ヤマダ電機の苦境は国内流通業に共通するのか?

私は、多かれ少なかれヤマダ電機が直面する苦境は、ユニクロの様な例外を除き国内小売業に共通する問題であると思っている。国内市場は既に成熟しており最早拡大は望めない。寧ろ、縮小の可能性もあるだろう。自社が成長するためには他社の顧客を奪取する必要があるが、今後もデフレの継続が予測される状況では、低コストでの運営が可能なEC優位を覚悟せねばならない。成長する海外市場に活路を求めるというのは正しい選択である。しかしながら、ヤマダ電機の失敗が示すようにそれ程簡単な話ではない。先ず、海外展開を支援するに充分な資金力が必要である。次いで、海外戦略を立案し、実行する人材が要る。


国内はデフレ→EC有利、リアル店舗企業は国内は難しいというのはシェアや扱う商品の性質によると思います。なぜならリアル店舗でも良品計画やニトリなど国内で成長している会社も存在するからです。ただヤマダ電機のように国内のシェアが35%を占めてしまえば、確かにこれ以上のシェア拡大はどうしても難しくなるでしょう。

家電量販店業界のランキング、動向、現状等-業界動向サーチ

しかしそれ以上に重要なのは商品がコモディティであることだと私は考えています。家電製品については型番が同じであれば、いつどこで買っても同じです。要するに値段でしか差別化できないわけです。家電量販店はこれまではシェアを拡大することにより、メーカーに対する価格交渉力を向上させ、利益を生み出してきました。しかし、同じことをECが行えば、山口氏の記事にあるように、販売管理費で圧倒的に有利です。

打開策としては、海外の市場に打って出ることが一つとして考えられますが、ヤマダのそれはうまく行っていません。理由について山口氏は資金力と人材にあると上の記事で書いています。しかし私としてはもっと重要な要素があると思います。それは実は山口氏のこの記事の続編であるユニクロの記事に記載されています。


ユニクロの光と影 | 山口巌

何故、こういう事が可能か? というと答えは「垂直統合」にある。自社で「商品企画」を行った後、海外の委託工場に「発注」し、並外れて厳格な「品質管理」の後、全世界で「販売」している訳である。ECも当然の結果としてユニクロの管理下にあり、飽く迄、来店が難しい顧客に対し自社プランド購入の機会を提供している。ECとの競合回避のみでも他小売り業者と比べメリットは図り知れないが、商流として活用可能となれば大変な追い風である事はいうまでもないだろう。


ユニクロにはユニクロの品しか置いていません。その商品はすべてオリジナルで「垂直統合型モデル」により徹底的に品質管理されています。コストパフォーマンスが高いというブランドも確立しています。つまり、ユニクロにはブランド化された独自の魅力的な商品があります。

ユニクロに限らず、先に挙げた良品計画、ニトリはこのモデルです。詳しくはないですが、スタート・トゥデイやユナイテッド・アローズはネットの比重が大きいようでものすごく高収益なビジネスモデルとなっています。

そこまででなくともスーパーやコンビニではPB化により収益力向上を図っています。もはや商品をメーカーから仕入れて売るだけでは、ブランド化、独自性、収益力の点で生き残れなくなってきているのではないでしょうか。

これらのことからヤマダ電機の打開策の一つである家電のPB化は当然の選択だと思います(最近この話題を耳にしませんが・・・・)が、果たして家電量販店が家電のPB化で魅力的な商品を納得できる価格で提供し、独自性を生み出すことができるのか、非常に気になるところです。

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2013年10月19日土曜日

現在の保有銘柄の状況(2013/10/19)

現在の保有銘柄の状況です。



約一か月前(9/22)の状況はこちら。
現在の保有銘柄の状況(2013/9/22) - バフェット流バリュー株投資で資産形成+

ここ一か月での売買は、コーナン商事売却のみです。

不明朗会計発覚後に即刻売却しており、先般でのエントリーでも報告したところです。

コーナン商事<7516> 不明朗取引で四半期決算を延期 - バフェット流バリュー株投資で資産形成+


その他、保有株の状況については先月調子のよかったニトリは一休みで、トレファクとオンリーが好調でした。ここ最近は調子が良いので一月前と比べると結構上昇したかと思ったのですが、意外に低調でした。

それもそのはず日経平均ではほぼ一か月前は高値でそこから下に行って来いで戻りの最中なので雰囲気が良い割に数字は悪い訳です。



私のポートフォリオは、コーナン商事の損切りが-15%となっていますが株数が少なかったので被害はそれほどでもなく、全体として9月中旬の高値は既に越えているので久しぶりに日経平均を上回るパフォーマンスとなっています。


少しは差を縮めたでしょうか。来週報告の予定です。


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三栄建築設計<3228>平成25年8月期は過去最高の決算 平成26年度は一転減益予想


三栄建築は売られる、14年8月期の減益計画が重し 2013/10/18(金) 10:13:33 [サーチナ]

三栄建築設計H25年度8月期本決算は増収増益で過去最高の決算でした。来期予想は一転減益でマーケットでは売られています。

住宅関連は来年度から住宅ローン減税が拡充されるため、消費増税前の駆け込み需要の影響は比較的小さいと思うのですが、今月のマンションの契約数などを見てもやはり駆け込み需要はあるようです。


「9月首都圏マンション販売戸数77.3%増、7年ぶり高水準」 News i - TBSの動画ニュースサイト

そのため、反動減というのはいたしかたのないところかもしれません。ここで減益予想をマーケットがどう受け止めるかなどを観察しておくことは、他の銘柄の動向予測にも役立つかもしれません。

個人的にはH25年度の決算をよく増収増益でまとめたと思います。

三栄建築 発表を延期したH25年8月期3Q決算は減収増益 進捗は低迷で通期予想達成に黄色信号? : バフェット流バリュー株投資で資産形成

気になるのは株価つり上げの処分についてですが報道され次第アップしたいと思います。

三栄建築 本日はストップ安でした: バフェット流バリュー株投資で資産形成

株探の決算のまとめを引用して掲載させていただきます。 




三栄建築設計 【3228】:決算/業績・財務推移 [通期/半期/四半期] | 株探
より


2013年10月18日金曜日

ココカラファイン<3098>9月全店売上は+4.7%も既存店は-3.2%

ココカラファイン<3098>が16日に月次売上を発表しました。

会社のウェブサイトから表を引用しますが、第1、第2四半期は既存店がすべてマイナスということであまり芳しくはありません。ただ、積極的に買収を行っており、その効果により全店ではプラス成長を維持しています。

ココカラファイン|月次速報





2013年10月17日木曜日

オンリー<3376>大陽線で配当落前水準を回復 年初来高値105000円を射程に

ついこの間このような記事を書いたら

オンリー<3376>平成25年度8月期本決算 最終益が予想以上でGood - バフェット流バリュー株投資で資産形成+

珍しく的中したので記念のエントリーです。

まずはチャート。それほど詳しくはありませんが、一般的には大陽線は力強い上昇を示すと言われています。


年初来高値105000円を目指す可能性が高そうで楽しみです。

ウキウキしていたらこんな記事もアラートで届きました。

オンリーは短期的に注目、今期連続の最高益更新 2013/10/17(木) 09:08:12 [サーチナ]

  近畿地盤に低価格の「ザ・スーパースーツストア」等自社ブランド紳士服を販売する、オンリー <3376> (JQS)は、10月16日(水)5700円高(+6.48%)の9万3600円と続伸。引き続き、11日に発表された今8月期業績予想が増収増益を確保する見通しを好感した買いが継続している。連続最高益更新見通しで割安感があり、上値抵抗線となる26週移動平均線を突破し、騰勢を強めており、短期的に注目したい。

  足元の業績、引き続き、既存店営業力強化に注力するとともに、新規出店や新業態「ONLY」への業態転換についても積極的に取り組み、今8月期売上高は75億円(前期比3.8%増)、営業利益は11億7000万円(同9.1%増)、経常利益は12億円(同9.0%増)、純利益は6億8000万円(同5.9%増)と連続最高益更新を予想している。年間配当は期末一括2800円(同200円増)と増配を予定している。

  株価は、5月8日につけた年初来の高値10万5000円から6月7日安値7万4200円、9月6日安値7万8500円と売り直された後、8万円前後での下値もみ合いから急伸。連続最高益更新・増配見通しで、今期予想PER10倍台と割安感があるほか、配当利回り約3%と利回り妙味もソコソコある。海外進出も視野に入れており、高値奪回から一段と上昇基調を強める可能性大。

このような記事はあまりあてにはなりませんので、参考程度ですが、海外進出は初めて聞きました。今度調べてみたいと思います。


 


2013年10月15日火曜日

ドル円為替相場と日経平均株価のチャートの動向と今後の見通し(2013/10/15)

一か月前のエントリーはこちら

ドル円為替相場と日経平均株価のチャートの動向と今後の見通し(2013/9/15) - バフェット流バリュー株投資で資産形成+

まずは外国為替相場のドル円チャートです。

▼3カ月チャート

8月上旬からのトレンドは反転し9月中はほぼ一貫して下落。理由はご承知のようにアメリカの債務上限問題です。この問題が一時的に?解決する兆しが見えた10/8で反転し、再び上昇しています。



▼10年チャート

長期では引き続き一服状態。トレンドはまだ上でしょう。アメリカが日本より景気や金融政策で先行していることを考えても、まだ上を目指すと考えるのが自然です。




次に東京市場日本株(日経平均)チャートです。

▼3カ月チャート

前回は三角持ち合いからの見事な上放れで上昇しましたが、その後14800円まで行ったのち反落し上下する展開となっています。為替に比べると崩れ方が小さいです。ひところに比べると為替に対する依存が小さくなってきたようです。短期での焦点はアメリカの債務上限問題と、今後本格化する中間決算発表だと考えられます。





▼10年チャート

長期ではいまだ上昇局面の中でスピード調整中ですが、ジリジリ下値を切り上げてきています。







2013年10月14日月曜日

コーナン商事<7516> 不明朗取引関連ニュース

 コーナン商事<7516> 不明朗取引に関するニュースのメモ

朝日新聞デジタル:コーナン社長、不透明取引を謝罪 女性取締役への支援も - 社会

 ホームセンター大手、コーナン商事(堺市、東証1部上場)の不透明取引問題で、社内調査を受けている疋田耕造社長(84)が11日に会見し、「不明朗なことをして悪かったと思う」と問題を認めて謝罪した。取引にかかわった女性取締役への私費の提供や、中国での不透明な取引も新たに明らかにした。

 コーナンは2006年以降、堺市の不動産会社から土地を借りている。この取引を疋田社長が取締役会の承認なしで進めた疑いがある。取引開始時、女性取締役(当時は社員)はこの不動産会社の社長で、疋田社長は監査役に就いていた。

 疋田社長は会見で、不動産会社の土地の購入のために女性取締役に私費で約1億5千万円を貸したと明かした。コーナンが借りたのは、そのお金で買った土地だという。

 また、コーナンが11年まで使っていた中国・上海の事務所は、女性取締役が約10年前から所有するマンションだったことも明らかにした。コーナンは月4万~10万円ほどの賃料などを払っていた。このマンションを女性取締役が買う際、疋田社長は私費で約1200万円を出したという。

 やりたい放題の社長だったわけですね。大体こういうのは公然の秘密だったりしますね。内部告発によるリークだったのでしょうか。今後の処分が気になります。
 




オンリー<3376>平成25年度8月期本決算 最終益が予想以上でGood

オンリー【3376】、今期経常は9%増で3期連続最高益、前期配当を200円増額・今期は200円増配へ | 決算速報 - 株探ニュース

 オンリー <3376> [JQ] が10月11日大引け後(15:30)に決算を発表。13年8月期の連結経常利益は前の期比20.3%増の11億円になり、14年8月期も前期比9.0%増の12億円に伸びを見込み、3期連続で過去最高益を更新する見通しとなった。3期連続増収、4期連続増益になる。

 同時に、前期の年間配当を2400円→2600円(前の期は2000円)に増額し、今期も前期比200円増の2800円に増配する方針とした。

前回の第3四半期後の決算の記事で示すように

オンリー13年8月期第3四半期決算は良好: バフェット流バリュー株投資で資産形成

「第4四半期末に社内ルールに基づき商品及び製品の評価損計上を予定している」とのことでした。その宣言通りに  第4四半期の決算は良いものではありませんでしたが、前年よりも良好で黒字転換しました。四半期毎の数字はこちら。


その結果、売上高こそ、会社予想を下回ったのもの、経常利益は予想通りで、最終益は予想に対して+8.8%となりました。



良い決算だと思います。

この会社の決算を分析していていつも思うのですが、これだけ安定して好業績(ROE12倍、自己資本比率67%)を残している会社がPBR0.91倍、PER8.91倍、配当利回約3%ですからとてもお買い得です。

私のポートフォリオの中ではすでに大きなウエートを占めていますが、もう少し買い増ししようかと思うほどです。

現在は配当落ち分を戻し途中ですが、それを越えてまずは年初来高値105,000円を目指すこと必至だと思ってます。








2013年10月13日日曜日

トレジャー・ファクトリー<3093>平成26年2月期第2四半期決算はイマイチ

トレジャー・ファクトリー【3093】、上期経常が4%増益で着地・6-8月期も8%増益 | 株探ニュース

 トレファク <3093> [東証M] が10月10日昼(12:00)に決算を発表。14年2月期第2四半期累計(3-8月)の経常利益(非連結)は前年同期比4.0%増の2億8700万円に伸び、通期計画の6億9200万円に対する進捗率は5年平均の37.0%を上回る41.5%に達した。

増収増益なのですが、利益率が下がったのがイマイチでした。このニュースを受けて上昇していた株価は一転、下落に転じました。

原因は決算発表資料P9(下図)にきちんと示されており、原価率の上昇で、販売管理費の増加ではありません。業者からの仕入率が上昇したことも原因として上がっています。


 個人的には、同社の特徴である在庫回転率を維持していただきたいと考えております。そのためには多少の一時的な利益率の低下は仕方ないと考えております。


しかし、四半期毎に決算発表資料を作成し、分かりやすいIRを心掛けている同社。とても好感が持てます。できるだけ長くお付き合いしたい会社です。






2013年10月12日土曜日

バフェットのポートフォリオ研究 上位7銘柄の特徴

驚くべき資産の集中度合い



先日下記記事を読んで、とても驚きました。

NISAでウォーレン・バフェットのポートフォリオに挑戦 - Market Hack

驚いたこととは、バフェットのポートフォリオ保有株の銘柄の少なさです。

ブログから図表を参照して掲載しますが、バークシャーハサウェイ社の巨大な資産の79%を上位7銘柄で占めているのです。あれだけ大きな会社なので、もっと分散投資しているかと思いましたが、これを見て改めてバフェットの投資法の真髄に触れた気がしました。


本当に資産の集中度合いがハンパないです。私はわずかな資産であるにもかかわらず、日本株9銘柄も持っていましたので、自分が恥ずかしくなりました。

もちろん資産が大きすぎて、そうせざるを得ない状況にはあると思いますが、それでも運用益を着々と出し続けるその手腕には驚愕するしかありません。



上位7銘柄の指標



これだけ大きな額を投資しても良い銘柄とはどのようなものなのか。一般的な指標をまとめたものがこちらです。


PER、PBRは現在のものなのであまり意味はありませんが、少なくともこれくらいの数値では売却しないということが言えます。ただPERを見るとダウ平均の予想PER14.12倍から見ても決して安くはありません。

銀行.info  - 世界主要株式市場の株価収益率(PER)

特筆すべきはROEと配当利回りです。どちらもアメリカの企業では重要視されるというお国柄の違いもあると思いますが、非常に高い数字が並んでいます。

配当利回りについては巨大で安定成長企業または成熟企業であるという要因があると思います。

やはりここではROEがポイントなのではないかと思います。銀行業のウェルズ・ファーゴ、USバンコープを除けば最低がプロクター・アンド・ギャンブルの17.14%!!ほとんどが20%以上です。

ROE20%の意味は「株式の価値を毎年20%ずつ上昇させる」ということですので、高ROEが維持できれば、高PERも低い自己資本比率もある程度は許容されることを示しています。

 「良い銘柄をそこそこの値段で買う」というバフェットの言葉はデータ上からも裏付けできるということです。

ここまでの内容は実は当たり前と言えば当たり前です。バフェットの投資の真髄は高ROEが維持できるということを確信することができる銘柄を探しだす能力とその成功にあります。これは他人にはできない達人技ですが、上記内容の重要性を認識した上で今一度ポートフォリオを点検してみたいと思います。

上位7銘柄はバフェットが今後も高ROEが維持されるという確信を持った銘柄ということですね。



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2013年10月11日金曜日

コーナン商事<7516> 不明朗取引で四半期決算を延期

コーナン:女性役員の会社に不明朗取引1億円 社長関与か- 毎日jp(毎日新聞)

 東証1部上場のホームセンター大手「コーナン商事」(本社・堺市)の疋田(ひきた)耕造社長(84)と女性取締役(50)が会社法の規定に反した、総額1億円を超える不明朗取引に関与した疑いがあることがわかった。取締役会の承認を得ずに、女性取締役が実質経営する会社と土地の賃借契約を結ぶなど、利益相反取引があったとみられる。複数のコーナン関係者が明らかにした。
 コーナンは調査委員会を設け実態調査を始めるとともに、11日に予定していた四半期決算の発表を中止する方針を決めた。
 複数の関係者によると、コーナンは2006年以降、堺市南区の店舗に隣接する土地約5500平方メートルを、不動産管理会社「ハルカム」(堺市南区)から借り、年間約1900万円の賃料を払っている。ハルカムは、コーナンの女性取締役が実質経営し、当初は疋田社長も監査役に就いた。
 コーナンが支払った賃料の総額は約1億2000万円に上るという。しかし、疋田社長らは会社法が定めた取締役会の承認を得ず、契約を結んだとみられる。
 この土地の購入資金は約1億5000万円。疋田社長が05年ごろ、個人的に女性取締役に貸し付けた。疋田社長は現在、ハルカムの監査役を退き、女性取締役も代表を辞めて、息子が代表を務める。
 一方、疋田社長は02年ごろ、上海のマンション購入資金として約1200万円を女性取締役に贈与。女性取締役は購入したマンションを数年間、コーナンの上海事務所として親族に管理させた。コーナンは親族に賃料や管理料を払っていた。女性取締役はマンション購入資金を税務申告しなかった。
 コーナンは先月24日の取締役会で、取締役3人と監査役5人の計8人で構成する調査委設置を承認した。弁護士などを交えた第三者委員会の設置も検討し、他に不適切な取引がなかったかも調べるという。
 女性取締役は00年入社。中国からの輸入業務を担当し、10年に中国室長、11年に取締役に。コーナンはその後、有価証券報告書でハルカムとの取引を開示している。
 女性取締役は毎日新聞の取材に土地取引の正当性を強調したうえで、「税務申告しなかったのは問題だった」と答えた。疋田社長は「調査委の調査を待ちたい」と話している。


やられました。ちょっと怪しい会社だなと思っていましたが、割安さに惹かれて少々保有していたところをこのニュース。本日の相場でストップ安かもなんて思っていたら、相場の地合いの良さにも助けられ、-5%程度で推移。良い勉強料だと思って即刻たたき売りました。株数が少なかったのも幸いしました。

経営者の質というのは本当に重要なものです。「普通のビジネスを安く買うより、良いビジネスをそこそこの値段で買うのが良い。」という言葉が胸に突き刺さります。今回普通のビジネスどころか悪いビジネスを買っていたのかもしれません。反省。

どういう処分が下されるのか最後まで見守りたいと思います。



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2013年10月10日木曜日

物価が上がるだけで、賃金が後追いできなければ、私の政権は終わる


消費税増税の舞台裏に関する良エントリーを見つけたので部分的に引用させていただきます。

消費税増税の攻防経緯と今後の対策 - シェイブテイル日記

前略

増税見直しに傾く安倍に対し、甘利は「今さら先送りは難しい」と考えていた。
参院選直後、甘利は「法律通りに増税して不都合が起きても、民主党政権が決めたことなんだから民主党の責任になりますよ」と安倍に耳打ちした。

安倍は反論した。
「そんな言い訳はできない。政策の評価は時の政権が負うんですよ。物価が上がるだけで、賃金が後追いできなければ、私の政権は終わる。」

だが、安倍は最終的に予定通り8%に消費税率を引き上げる決断を下した。

安倍が先送りを断念したのは、財政再建に後ろ向きと取られて、国際暴落などを招くことを懸念したのに加え、実際に増税を先送りする場合、法改正をしなければならないという事情があったからだ。…「経済状況の好転」を消費増税の条件とする景気弾力条項が盛り込まれている…(略)が、実際に増税を先送りする場合、法改正が必要とされていた。

『景気弾力条項は意味がない。まやかしだ。財務省が巧妙に仕組んだ策だ』と安倍周辺は苦虫をかみつぶした。


「物価が上がるだけで、賃金が後追いできなければ、私の政権は終わる」という安倍総理の現状認識は極めて正しいと私は思います。だからこそ、消費増税には消極的だったのでしょう。仮に消費税増税法案が通ってなければ、所得が増え税収が上がり始めてから増税すればなんの問題もなかったはずです(増税の必要があるのかという議論になる可能性はありますが)。

この点は以前のエントリーでのクルーグマンの見解を参照していただければと思います。景気弾力条項の件も財務省の罠だったとこのとですから本当に財務省の思惑通りの展開となってしまっています。


消費税増税決定に思う 増税のメリット・デメリット 鍵は実質金利の推移? - バフェット流バリュー株投資で資産形成+

97年の消費増税時と異なるのは、現在はデフレ脱却に理解のある黒田氏が日銀総裁だということです。私は忘れていましたが、黒田総裁は以前に「安倍政権が消費税率の引き上げを決断するのであれば、日銀としても援護射撃の用意がある」との趣旨の発言をしことがあるようです。もはやそれに期待するしかないですね。

日銀の追加金融緩和策への期待  | 真壁昭夫「通貨とファイナンスで読む世界経済」 | 現代ビジネス [講談社]

つまり、今後の株式市場を占う上での焦点は政治から金融に移ったということになります。



さて来年度から消費税が上がります。単純計算で年間300万使う家庭は9万円、500万円なら15万円負担が増えます。我が家ではこの負担増分をどこで吸収しようか頭を悩ませてます。昇給が1%程度と仮定すると2%程度は出費を削らなくては、将来への蓄えが十分できません。

ごく一般的な家庭は恐らく私と似たような考え方をしていると思います。もしくはまだその影響を理解できておらず、来年度後半になって影響を体感し、このままではまずいと思い消費を減らすかもしれません。

企業側から見ると消費者が前年比3%増の消費を行ってやっとプラスマイナスゼロです。消費総額を3%増やしても何の問題もないと思う層はそれ程多くないと思いますので、企業の売上は実質マイナスになるのではないかと思います。

もちろん価格がそれ程上がらない可能性もあります。現にサイゼリアは来年度消費税分を価格に転嫁しないと宣言しています。

サイゼリヤ、消費増税後も価格据え置き 主要メニュー (朝日新聞デジタル) - Yahoo!ニュース
 
その場合には企業側が3%負担を背負うことになります。

つまり企業は以下のどちらかのプロセス(合わせ技でも良い)に賃金を上げる必要があることになります。
・3%以上の売り上げ増を確保し、利益を増やし、賃金を上げる
・実質的には売上は横ばいだが、企業努力でコストを削減し、利益を増やし、賃金を上げる
下は無理だとわかっていますから、マイルドインフレ(2%)を達成したとしてで3%以上の売り上げ増が可能性があるかもしれません。しかし、考えれば考えるほど賃金増はハードルが高いように思います。

タイトルの命題が正しいとするならば、安倍さんは政権維持に向けて、とても大きなリスクを背負ってしまったと思うのは私だけでしょうか。






2013年10月6日日曜日

ヤマダ電機<9831>テレビの穴埋めは住宅で 売上構成比15%目指す


ヤマダ、住宅の売り上げ構成15%に リフォーム売り場広げる  :日本経済新聞
 
 家電量販最大手のヤマダ電機は住宅リフォーム事業を拡大する。専用売り場を従来の2倍に広げた新型店を月内に出店。今後のモデルに位置付け順次広げる。2014年度には住宅関連事業の売上高構成比を15%前後に引き上げ、テレビ・レコーダーやパソコンを逆転する見込みだ。映像や情報機器の販売が苦戦するなか、住宅関連を新たな収益の柱にする。


テレビや携帯電話販売の穴埋めには住宅。ボリューム的には十分補える市場でしょう。個人的には住宅と家電PB化の2本が軸となり、アマゾンなどのネット販売に対抗していくのだと思います。視界は不良。マーケットの評価は×。最安値更新です。







ココカラファイン<3098>が山口地盤のドラッグストア岩崎宏健堂を買収

少し前のニュースですが、ココカラファインが山口県地盤のドラッグストア岩崎宏健堂を買収とのニュースがありました。

ココカラファイン、山口地盤のドラッグストア買収 :M&Aニュース :企業 :マーケット :日本経済新聞

 ドラッグストア大手のココカラファインは30日、山口県を中心に「クスリ岩崎チェーン」を63店展開する同業の岩崎宏健堂(山口県周南市)を買収すると発表した。11月1日付で創業家から資産管理会社も含めて全株式を取得。買収額は十数億円程度とみられる。

 岩崎宏健堂は山口県と広島県の住宅地を中心に店舗網を持つ。2013年2月期の売上高は174億円で営業利益は1億円と減収減益だった。ココカラは山口県に23店を展開しており、同県地盤のチェーンを取り込み地域シェアを固める。

 中四国エリアでは九州地盤で低価格販売を得意とするコスモス薬品が出店攻勢をかけている。このため地場のドラッグストアチェーンは苦戦しており、岩崎宏健堂も業績が伸び悩んでいた。



年間売上175億円の会社の買収ですので、3500億円程度の売上予想が5%程度上乗せされます。利益面では、もともと営業利益がほとんどでていなかったことと統合に伴う経費増が考えられ、弱めに推移する可能性があります。ただし前回の買収がそうであったように、買収額によっては負ののれん代が発生し、利益面で貢献することも考えられ予想は困難です。会社は精査しているとのことなので、発表を待ちたいと思います。利益が一時的に落ち込むとすると、見通しとしてはネガティブかもしれません。


関連記事
ココカラファイン26年3月期1Q決算をもう少し突っ込んで分析してみる: バフェット流バリュー株投資で資産形成
ココカラファイン26年3月期1Q決算をもう少し突っ込んで分析してみる_追記: バフェット流バリュー株投資で資産形成


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2013年10月5日土曜日

<3254>プレサンス 東証一部指定&増配&業績上方修正



プレサンスコーポレーション【3254】、今期最終を7%上方修正・最高益予想を上乗せ、配当も10円増額 | 株探ニュース

金曜日大引け後に一部指定と通期最終利益を7%上方修正と通期配当を10円増配を発表しました。

最終利益のみが増額修正されるのは、当社株式の売出しに伴い、留保金課税の対象企業から外れ、平成26年3月期の法人税等の負担率が減少するからとのことです。

株式の売り出しは170万株。発行済株式の約11%。 平成 25年10月15 日(火)から平成25年10月18日(金)までの株価を基準とし0,9~1.0倍した額を仮条件とするようです。

月曜日の値動きが気になります。






投資信託の状況確認【確定拠出年金】(2013/10/05)


前回の記事はこちら
投資信託の状況確認【確定拠出年金】(2013/09/07): バフェット流バリュー株投資で資産形成

年金積立インデックスファンド日本債券:0231B01A:青
DC・ダイワ・ストックインデックス225:0431301C:赤
インベスコ MSCIコクサイ・インデックス:18312023:緑
年金積立インデックスF海外新興国株式:02311084:黒
Jリートアクティブファンド(1年決算):6431307A:黄


1か月チャート


まず、最近一か月の動きです。上から順にJリートアクティブ、新興国株式インデックス、外国株式インデックス(インべスコMSCIコクサイ)、日本債券インデックス、日経225インデックスでした。。先月中旬くらいまではすべて良かったのですが、その後は日経225と外国株式が×。比較的値持ちが良かったのが新興国でした。新興国が元気なのは久しぶりのような気がします。そろそろ底は脱したのでしょうか。東京市場では、10/1に消費税増税が決まり、値上げの動きが徐徐に報道され始めたこともあってか、総じて軟調な展開でした。マインドが低下しないと良いのですが。

現在のJリートの利回りは平均で3.77%です(J-REIT一覧 - JAPAN-REIT)。4%に乗った時に少しだけ購入しましたが、また上がってしまいました。


1年チャート

上から日経225インデックス、Jリートアクティブ、外国株式インデックス、新興国株式インデックス、日本債券インデックスとなりました。この一カ月は新興国がOKでしたが、まだまだ他との差は縮まっていません。現在日経平均は前期実績のPERが23.0倍、来期予想が15.5倍です(国内株式指標 :株式 :マーケット :日本経済新聞)。


2年&5年チャート





今後もっとも気にしているのは消費増税が消費者マインドに与える影響です。アメリカの債務上限問題は時間が解決してくれるでしょう。共和党もそれほど馬鹿ではないと思います。調整の良い理由になっているだけと思っています。


米債務上限問題、10月半ばがデフォルト回避期限=財務長官 | Reuters
 
ダウの1年チャートはまだ崩れていません。







2013年10月1日火曜日

消費税増税決定に思う 増税のメリット・デメリット 鍵は実質金利の推移?

今朝目にしたクルーグマンの緊急提言を一部引用させていただきます。


ポール・クルーグマン、日本への緊急提言 — 経済学101

いいかな、もしかすると、日本はこの増税を受けてもなお、経済成長を維持できるかもしれない。でも、できないかもしれない。経済成長が確実に定着するまで待てばいいじゃないの。とりわけ、デフレ予想ががっちりと〔プラスの〕インフレ予想に転換するまで待てばいいじゃないの。

ぼくに言わせれば、消費税増税を延期するのは、純粋に財政の観点から見ても賢明な判断だ。日本でゼロ下限とデフレが組みあわさって生じた深刻な帰結の1つは、日本の実質金利が最近まで他の先進国よりも大幅に高くなってしまっていたことだ――これまでに積み重なった債務がすっごく大きいときには、深刻な懸念事項だよ。実質金利を下げるのは(そして、かなりの部分まで、既存の債務の実質価値を下げてやるのは)、長期的な財政の見通しにとって大いにものをいう。財政責任の名の下に、この前線で事態の進捗を危機にさらそうってのは、おろかでしかない。

そうだね、たしかにゆくゆく日本はもっと歳入を必要とするようになる。でも、リフレーションの方が先決だ。消費増税がいままさに議論されてるってことですら、マジでよくないサインだよ。


まさにその通りだと思います。なぜ数年、いやせめて1年待てないのか。なぜ景気回復により税収がどれだけ増えるかを確認してからにしないのか?むしろそれが判明すると消費税増税するチャンスが失われるからなのか?単純に数字で判断すると、法律上消費税を上げざるを得ないからなのか?消費税増税を延期しようとすると改正法案を通す時間的余裕がないからなのか?不思議なことがたくさんあります。少なくとも景気の観点から今消費税を増税することのメリットはないように思えます。

小泉首相時代には消費税を増税せずとも、プライマリーバランスをかなりゼロに近くできたのですから、景気がしっかり回復してから増税すれば財政の基礎的収支はプラスにできる可能性は高いと思っていました。


基礎的財政収支の推移 - 世界経済のネタ帳


結局、経済よりも政治が優先されたのだと思います。増税した分、低所得者対策として住民税非課税世帯に1人1万円を支給、投資減税や所得促進拡大税制、復興特別法人税の1年前倒しの廃止などバラマキと減税を行い、当面は財政健全化とはなりません。このように消費増税のデメリットは税制や施策が複雑化することとうまく行っているものを動かすリスクだと思います。

それならば数年遅らせてシンプルに増税のみを行った方がよっぽど財政健全化に貢献できる、意味のある消費税増税になると思います。もちろんクルーグマンの言うように上手く可能性はあります。もはやそうなることを祈るしかありません。

消費増税のメリットは財政健全化が進むような印象を与えることでしょう。しかしクルーグマンは上で「消費税増税を延期するのは、純粋に財政の観点から見ても賢明な判断だ。日本でゼロ下限とデフレが組みあわさって生じた深刻な帰結の1つは、日本の実質金利が最近まで他の先進国よりも大幅に高くなってしまっていたことだ」と言っています。

重要なのは景気の観点からだけではなく財政の観点から見て賢明だと言っている点です。鍵は実質金利になると思います。つまり消費増税をしてもデフレを脱却できるのかということです。本当に今増税して実質金利を低い水準に保ち、財政健全化することができるのでしょうか。増税のタイミングは増税することそのものと同じくらい重要なことだと私は思うのですが。

投資の方は相当下がれば保有現金で買い下がることで対応しようと考えてます。

ちなみにロイターのオンライン調査では消費増税を延期すべきが58%となっています。実施すべきは37%。もう時すでに遅しですが。


引用元
消費増税決定、来年4月から8%に:識者はこうみる | Reuters


 首相が消費増税判断、経済対策で落ち込み回避 | Reuters

[東京 1日 ロイター] - 安倍晋三首相は1日、デフレ脱却・経済再生と財政再建の両立をめざし、景気下振れへの対応策を講じたうえで消費税率を予定通り来年4月から8%に引き上げることを決めた。

安倍政権の最重要課題である日本経済の再生、とりわけ15年続いたデフレからの脱却は道半ば。それでも景気下押しリスクのある消費増税に踏み切るのは、財政の持続可能性が疑われれば政府や国債への信認が失われ、政策対応が困難になるリスクの方が大きいと判断したためだ。

消費増税を行ったうえでデフレ脱却への道筋を失うことなく、経済の好循環を実現できるか。成長戦略の実現や規制緩和、賃金上昇など超えるべきハードルは多い。

安倍首相は消費税率引き上げについて、デフレ脱却に向けて動き始めた経済の足取りがとん挫しかねないとして、慎重に判断する意向を示してきた。8月には有識者や専門家から消費増税に関して意見を聞く「集中点検会合」を実施する一方、消費増税を引き上げた場合の景気の落ち込みを考慮して、経済政策パッケージをまとめるよう麻生太郎財務相、甘利明経済再生担当相に指示した。

与党などとの協議を経てこの日発表する経済対策は、消費税引き上げ時の低所得者対策として住民税非課税世帯に1人1万円を支給する簡素な給付措置のほか、投資減税や所得促進拡大税制等も1兆円程度盛り込む。復興特別法人税の1年前倒しの廃止も検討し、12月中に結論を得る。

ただ、これらの措置で景気下振れリスクへの対応に加え、その後の経済の成長力底上げにつなげられるかどうかは、予断を許さない。この日発表された8月の家計調査では勤労者世帯の収入が名目で前年比0.2%の増加となったものの実質では0.9%減。手取り収入は増加しているが、物価上昇がこれを上回り、実質所得は減少している。政府が9月に立ち上げた政労使協議で、賃上げに向けた取り組みがどう進んでいくか、経済の好循環実現には課題も多い。

安倍首相は1日夕方にも記者会見し、今回の消費増税の判断やその背景、対応策などについて国民に説明する。



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